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【グラフ】レセディ ラ ロナ Ⅵ(ジノ・ペルコンティノ)

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©GRAFF
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レセディ ラ ロナ Ⅵ

原名:Lesedi La Rona Ⅵ
種類:オード・パルファム
ブランド:グラフ
調香師:ジノ・ペルコンティノ
発表年:2020年
対象性別:女性
価格:100ml/44,100
公式ホームページ:グラフ

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グラフのウード=ブラック・ダイヤモンド

©GRAFF

グラフのダイヤモンドの品質とカットと研磨へのこだわりと同じように、フレグランスにも細心の注意を払い、最も優れた香料だけを使用し、フレグランスがグラフの価値観に反映されるようにすることを絶対条件に6種類の〝ダイヤモンドの香り〟を生み出してもらいました。

ローレンス・グラフ

ハイジュエラーにとって、ラグジュアリー・フレグランスは〝見えない宝石〟として、今ではリング、ネックレス、ブレスレットと同じように欠かせないアイテムになってきております。世界ではじめてハイジュエラーとしてフレグランスを生み出したヴァン・クリーフ&アーペルをはじめカルティエ、ブルガリ、ティファニー、ブシュロン、ショパールなどがフレグランスを定期的に発表しています。

そんな中、1960年に創業し、ロンドンのニューボンドストリートに本店を構えるハイジュエラー、グラフが、2018年4月にインターパルファム(ヴァン・クリーフ&アーペル、ロシャス、ジミー・チュウなどの香水ライセンスを持つ)とライセンス契約を結びました。60年の歴史の中ではじめて香水の分野への進出を決意したのでした。

ウォルター・ジョンセン

そして、インターパルファムの敏腕クリエイティブ・ディレクター、ウォルター・ジョンセンが、4つの『ダイヤモンドの香り』=グラフのシグネチャー・フレグランスを生み出して欲しいというミッションを与えられたのでした。

彼は早速、100人以上の調香師に試作品を依頼し、175の試作品を手にしたのでした。ちなみに彼は、ヴァン・クリーフ&アーペルやブシュロンといったハイジュエラーのフレグランスをクリエイティブしてきました。

膨大な試作品の中から、約2年の創作期間を経て、6種類の香りからなる「レセディ ラ ロナ フレグランス コレクション」が2020年3月にロンドンのハロッズで発表されたのでした。そのうちのひとつ「レセディ ラ ロナ Ⅵ」は、マン社のジノ・ペルコンティノにより調香されました。

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史上二番目に大きなダイヤモンドの原石から生み出された6種の香水

「グラフ レセディ ラ ロナ」©GRAFF

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「レセディ ラ ロナ」とは、2015年11月にボツワナ共和国で発見された、史上2番目に大きなダイヤモンド原石の名です。1109カラットのLesedi La Rona(ザ レセディ ラ ロナ)は、原石が発見されたボツワナのツワナ語で「私たちの光」を意味します。

2017年9月、ローレンス・グラフはこのダイヤモンドを5300万ドル(約59億円)で購入しました。そして、この途方もないダイヤモンド原石の分析、カット、研磨のプロセスには18ヶ月以上かかり、その石から「グラフ レセディ ラ ロナ」と呼ばれる世界最大のスクエアエメラルドカットダイヤモンド(302.37カラット)とその他66個にカットされました。

ボトルデザインはこの302.37カラットのダイヤモンドからインスパイアされ、ファセットカットされたクリスタルの香水ボトルに収められました。

この香りは、〝数十億年もの間、密かに磨き上げられてきた奇跡のダイヤモンド〟のいまだかつてない美しさを、6つの極上の香りで表現しているコレクションです。

ちなみに史上最大のダイヤモンド原石は、1905年に南アフリカで発見されたカリナンです(イギリス国王エドワード7世へ66歳の誕生日の贈り物として贈呈された)。

このコレクションは、日本には2023年2月に上陸し、グラフ銀座本店、グラフ心斎橋店の2店舗でのみ発売されています。

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ウード×ジャスミン+オレンジ・ブロッサム=究極の美女の誕生

©GRAFF

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IV と V が昼から夜にかけてうつろう香りとすれば、 I は、シンプルでエレガントに昼にも夜にも揺るぎない香りだと思います。 II は夜よりも昼間に向いており、 III は午後と夕方に向いています。最後に IV は遊び心のあるフレグランスなので、日中も使えますが、その官能的な香りは夜に向けて広がります。

VI は、中東の人々にとっては昼用の香りだと思いますが、欧米の人々にとっては、どちらかというと夜用の香りです。ですが最近はウードのフレグランスを昼夜を問わず身に着けたいと思っている人が増えてきています。

ウォルター・ジョンセン

「レセディ ラ ロナ VI」は、〝輝き-魅惑-官能〟というテーマを、ダイヤモンドの原石をカッティングするように、希少なブラジル産ワイルド・オーキッドとウードの禁断の交わりが、〝抗し難い妖しい輝き〟を生み出していく『悪魔さえも魅了するブラック・ダイヤモンドの香り』です。

酔わせるように甘くて酸っぱいワイルド・オーキッドとブラックベリーが素肌に注ぎ込まれるようにしてこの香りははじまります。まるで素肌を磨きこむように、キレのあるクローブと弾けるピンクペッパーが加わってゆくのです。

すぐに漆黒のウードと共に、純白のバニラが広がり、うっとりと魅惑する中、エジプト産ジャスミンとオレンジ・ブロッサムが、エキゾチックでスモーキーな甘い官能的な香りを満ち広がらせてゆくのです。

強力なウードさえも黙らせるほどの妖艶なホワイトフローラルの香りが特徴的です。磨き上げられたスタイル抜群の絶世の美女のような香りです。平凡な女性を、魅惑の女性に変え、絶世の美女は究極の女神になる香りです。

ちなみにこの香りのウードは、天然のウードではなく、ヘッドスペース分析で生み出されたウードが使用されています。

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香水データ

香水名:レセディ ラ ロナ Ⅵ
原名:Lesedi La Rona Ⅵ
種類:オード・パルファム
ブランド:グラフ
調香師:ジノ・ペルコンティノ
発表年:2020年
対象性別:女性
価格:100ml/44,100
公式ホームページ:グラフ


トップノート:ブラックベリー、ワイルド・オーキッド、マダガスカル・クローブ
ミドルノート:ピンクペッパー、インディアン・ジャスミン、オレンジ・ブロッサム
ラストノート:アガーウッド(ウード)、バニラ