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ジミー・チュウ

【ジミー チュウ】ジミー チュウ マン(アン・フリッポ)

ジミー・チュウ
©JIMMY CHOO
この記事は約4分で読めます。

ジミー チュウ マン

原名:Jimmy Choo Man
種類:オード・トワレ
ブランド:ジミー・チュウ
調香師:アン・フリッポ
発表年:2014年9月
対象性別:男性
価格:30ml/8,800円、50ml/11,330円、100ml/15,180円
販売代理店ホームページ:ラトリエ デ パルファム

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シューズを履いたままプールを泳ぐ女の香り

©JIMMY CHOO

2011年に、ジミー・チュウは、はじめてのメンズコレクションを発表しました。そして、同年念願のファースト・フレグランスを発表し、2014年に、はじめてのメンズ・フレグランスを発表することになりました。アン・フリッポによって調香されたアロマティック・フゼアの香りの登場です。

ジミー・チュウの姪でありクリエイティブ・デザイナーのサンドラ・チョイの鶴の一声により、この香りのキャンペーン・モデルとして、「ゲーム・オブ・スローンズ」のキット・ハリントン(1986-)が起用されました。〝彼こそが伝統的な英国紳士のクールさと官能性の矛盾を体現している〟という理由からでした。

フォトグラファーがピーター・リンドバーグという贅沢な布陣で、「007 ダイヤモンドは永遠に」でも使用されたジョン・ロートナーのデザインによる、ロサンゼルス全体を見渡せるアーサー・エルロッド邸で撮影されました。

それにしても、このキャンペーン・フィルムのユニークなところは、香水よりも、シューズの宣伝であるかのようにこれでもかとシューズが強調されているところにあります。そして、何よりも衝撃的なのは、シューズを履いたままプールを泳ぐその姿です。

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是非、ブルー ドゥ シャネルと比べて頂きたい香り

©JIMMY CHOO

ソクラテスが生きていた時代にこの香りが生み出されていたなら、間違いなく彼は、ソクラテス好みの筋骨隆々の美青年の弟子たちの肉体的にふりかけまくったことでしょう。そんな輝かしいアテネのアクロポリスの光と影を浮き彫りにする香りそれが「ジミー チュウ マン」です。

そんなソクラテスが愛した美青年の香りは、ラベンダーの芳香と共にはじまります。すぐにやって来るマンダリンの甘ったるさに、ハネデューメロン=カロンのみずみずしい香りが、フレッシュなピンクペッパーと混ざり合います。

やがて、不意にキャンディのようなパイナップルの香りがゼラニウムの煌きと共に現れます。フレディー・マーキュリーの歌声と共にソフラテスの美青年たちが、プールの中から筋骨隆々のボディを剝き出しにして、水を滴らせながら現れるようです。

しだいに、フルーツは消滅し、ラベンダーがベースの温かく甘いスエードレザーと涼しげなパチョリに包み込まれてゆきます。

イヴ・サンローランやパコ・ラバンヌでメンズ・フレグランスを沢山調香しているアン・フリッポらしい香りです。シャネルの「ブルー ドゥ シャネル」と嗅ぎ比べすると、ブルーの素晴らしさが実感できるはずです。

特にミドルからラストにかけての奥行きの違いを、無言で往復ビンタしてくれる女性のように教えてくれることでしょう。フゼア調の香りに必要なものを逆の意味で教えてくれる香りです。

2013年に発売されたモンブランの「レジェンド インテンス」とよく比較される香りでもあります。

キャップとボックスにクロコダイルモチーフが施された、ヒップフラスコ(携帯用酒瓶)からインスパイアされたボトルデザインからは、お世辞にも高級感は感じられず、平凡なデザインと言い切って差し支えないでしょう。

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香水データ

香水名:ジミー チュウ マン
原名:Jimmy Choo Man
種類:オード・トワレ
ブランド:ジミー・チュウ
調香師:アン・フリッポ
発表年:2014年9月
対象性別:男性
価格:30ml/8,800円、50ml/11,330円、100ml/15,180円
販売代理店ホームページ:ラトリエ デ パルファム


トップノート:ラベンダー、マンダリン、ハネデューメロン
ミドルノート:パイナップル・リーフ、ゼラニウム
ラストノート:パチョリ、アンバー