ガーデンズ オブ インディア
原名:Gardens Of India 79
種類:オード・パルファム
ブランド:パルル モア ドゥ パルファム
調香師:ミシェル・アルメラック
発表年:2019年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/15,400円、100ml/25,300円
販売代理店:ラトリエデパルファム
香りのみちびくままにインドの名庭園を歩く
私はこの香りの調香に取り掛かるまでに、ジャスミン・バッド、チューベローズ、サンダルウッドの天然香料の研究と試行錯誤に20年以上の歳月を必要としました。
ミシェル・アルメラック
2016年に創業されたパルル モア ドゥ パルファムから2019年に発表された「ガーデンズ オブ インディア」は、〝インドの名庭園を歩く〟という意味合いを持つ香りです。ブランドの意向や市場に関係なく、本当に自分が生み出したい香りを心ゆくまで追い求める環境を手にした巨匠ミシェル・アルメラックにより、約1年間かけて調香されました(日本では2021年2月5日に発売されました)。
〝Gardens Of India 79〟。ちなみに、最後についている数字は、試作回数を示しているのですが、この香りの試作回数は79回ということになります。
インドという国は、天然香料の宝庫であり、この国なしでは、上質な香水を作ることは出来ないほどに、ありとあらゆる原料を生産しています。ミシェル・アルメラックは、アルメラック版〝庭園のフレグランス〟を作るにあたり、まず、どの花や木を使用するか思案を重ねました。
そして選抜したのが、6月に早摘みしたインド産のジャスミンの蕾から抽出したアブソリュートと同じく秋に収穫したインド産のチューベローズアブソリュート、(シャネルも使用しているニューカレドニア産の)天然のサンダルウッドでした。
色々な香料を混ぜ合わせ複雑な香りを生み出すのではなく、重複する成分を避け、天然香料の品質を重視し、バランスが崩れないように、見栄えのよさではなく、調香師としての職人技=サヴォアフェールにこだわったこの香りは、まさに〝香りのみちびくままにインドの名庭園を歩く〟ように、心の中に香り広がる深呼吸したくなる香りです。
チューベローズがジャスミンを圧倒しない、澄み渡る甘やかさ
そんな〝インドの名庭園を歩く〟香りは、チューベローズが透き通るようなクリーミーさで、情感を静かに揺り動かすように肌に届かせながらはじまります。妖艶さを伝える官能的な空気ではなく、晴れ渡る空の恵みを謳歌する白い花々の〝喜びという名の香りのドレス〟を羽織るようです。
とても綺麗なクリーミーな花の香りのすぐ後に、蕾が開いたばかりのピュアなジャスミンが到来します。クリーミーさの中に、フレッシュな甘やかさを加えてゆくように、さらにさらに綺麗に透明感を与えてゆくように広がってゆきます。
この瞬間、この香りの非凡さを知ることになるのですが、それはチューベローズとジャスミンが混ざり合いひとつになるのではなく、チューベローズがジャスミンの透き通るような甘やかさを支えていくところにあります。
やがて、私たちは、最初のクリーミーなチューベローズが、いつの間にかクリーミーなサンダルウッドと混ざり合い、実に滑らかにジャスミンの透明感を際立たせていることを、肌の上でしっかりと知ることになるのです。
夢のようなホワイトフローラルの白昼夢の世界に導かれていくような…白い花々に愛された少女のものがたりを身に纏うような香りです。
香水データ
香水名:ガーデンズ オブ インディア
原名:Gardens Of India 79
種類:オード・パルファム
ブランド:パルル モア ドゥ パルファム
調香師:ミシェル・アルメラック
発表年:2019年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/15,400円、100ml/25,300円
販売代理店:ラトリエデパルファム
トップノート:インディアン・チューベローズ
ミドルノート:インディアン・ジャスミン
ラストノート:サンダルウッド