大人の女性の魅力を推し量る5つのコード
アビゲイル・スポンダー・スタイル2
- ショッキングピンクのシルクブロケード・ジャケット
- ショッキングピンクのボディコンシャスドレス
大人の女性の魅力を推し量る5つのコードがあるとするならば、その全てをこの作品のエレン・バーキンは、実に分かりやすく誇張して示してくれています。
- ヘアスタイル
- アイウェア
- 片手に持つアイテム
- ウエストライン
- スティレットヒール
大人の女性の美の世界はこの5つのコードを中心に回っているとも言えます。それは、実際の美しさ以上に、美の演出を楽しみ、人生を謳歌しているかということです。プチプライスでエッジーな女性の美を演出することが、若き女性の特権だとしたら、王道スタイルを自分の中に取り入れる喜びを知ることが、大人の女性の特権なのです。
クリスチャン・ルブタンとエルメス
クリスチャン・ルブタンのスティレットヒール・パンプスと、エルメスのネセセール・ デクリチュールのようなピンクのレザー小物が最高にクールです。
ノーエイジ時代の到来
アビゲイル・スポンダー・スタイル3 ピンクミニドレス
- スパゲッティ・ストラップのショッキングピンク・ミニドレス
- クリスチャン・ルブタンのヌードカラー・スティレットヒール・セパレーテッド・パンプス
前作におけるキャサリン・ゼタ=ジョーンズに匹敵する役割とまでは言わなくても、アル・パチーノの存在感と上手くマッチした大人のオンナの魅力をエレン・バーキンは醸し出していました。
特にプラチナ・ブロンドのショット・ボブの変化球のようなヘアスタイルもそうなのですが、大人の女性にしか出せないシンプル・セクシーの美学がこの役にはあります。現代社会において、あらゆる年齢に対してセックスアピールを表現できる女性の年齢が50代まで広がってきているのは事実です。親子ほど年の離れた男女が恋愛することが、お互いの世代にとって有意義な時代なんだと捉えるべき時代がもう始まっているのです。
クロスジェンダー、ノージェンダーの時代にもう一言付け足すならば、ノーエイジの時代なのです。若い男女は、両親程年の離れた男女と恋愛することによって、より洗練され、成熟した男女は、子供ほどに年の離れた男女と恋愛することによって、若き日の記憶を蘇らせることが出来るのです。そんなライフスタイルを象徴する女性が、美しき50代として2007年に女優として復活したエレン・バーキンが示したニュー・バーキンだったのです。