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セリーヌ

【セリーヌ】コロン フランセーズ(エディ・スリマン)

セリーヌ
©Designlibero
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コロン フランセーズ

原名:Cologne Francaise
種類:オード・パルファム
ブランド:セリーヌ
調香師:不明
発表年:2019年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/39,600円、200ml/60,500円
公式ホームページ:セリーヌ

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セリーヌオム・コロン

©Celine

私には浴室をオーデコロンの香りで満たすという習慣がありました。そしてリネンに香りをつけるという習わしも大好きでした。それは何とも言えない純粋さのベールに守られ、安心感に包まれるようでした。

軽やかでフレッシュなオーデコロンの控えめな定石に従わずに、パウダリーな優雅さを備えた古典的なフレンチ・コロンを再現したいと考えました。

そのためにさりげない不協和を取り入れ、矛盾する香りによって独特なエレガンスを生み出すことを願いました。気性の激しさを持つフランスの若い男女のような、繊細でデリケートな面を覆い隠すような、強力で尊大なキャラクターを望んでいました。

顔の短所こそが、その人の圧倒的な魅力と深遠さを生み出し、それがなければただ完璧な楕円形の退屈な外観が残るだけであるという古典的な美しさの概念を追求しました。

エディ・スリマン

2019年11月15日に、セリーヌはエディ・スリマン体制に入り、はじめてのフレグランス・コレクション「セリーヌ オート パフューマリー コレクション」として、9種類の新作フレグランスを発表しました。

そのうちのひとつである「コロン フランセーズ」は、別名「セリーヌオム・コロン」とでも呼ぶべき香りです。まるでトロンプ・ルイユのような、スタイル抜群の絶世の美女だと思い近づいたその女性は、女性よりも美しい男性だったという(逆もまた真なり)、クロス・ジェンダーが生み出す超越した美に捧げられた香りとも言えます。

この香りこそは、かつてオリヴィエ・ポルジュと共に、「21世紀に新たに付け加えられた男性にとってのエレガンスの最後のアイテムとしてのコロンの一提案」として、2005年にメンズ・コロンに革命を起こした「ディオールオム」(パウダリーなアイリス)の究極形態に位置する香りと言えます。

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不協和音の先にある、超越した美に包まれるコロン

©Celine

エディ・スリマンのセリーヌに最も相応しい言葉。それは、ジャン=リュック・ゴダールの『勝手にしやがれ』の中で出てくる「人生最大の野心は?」という問いかけに対する「不老不死になって死ぬこと」という答えです。

そう、セリーヌにとって最も相応しい香料。それは不老不死の果実であるイチジクを置いて他にありません。だからこそ〝不滅のコロン〟=「コロン フランセーズ」は、ひと吹きすると同時に不滅の果実=イチジクのフレッシュな土臭さを解き放つのです。

だんだんとグリーンでアロマティックな香りが広がる中、やがて鎖から解き放たれたネロリが、イチジクのパウダリーな側面を引き出していくのです。

そして、とても美しいネロリとイチジクの二重奏を優しく包み込むように、オリス・バターがイチジクのパウダリー感を、ツリーモスがイチジクのアーシィーさをチクチク刺激しながら、パチパチときらめくグリーンパウダリーの〝不滅の呪文〟を唱え始めるのです。

この上なく上品で、洗練された男性の横顔を生み出してくれるオーデコロンです。

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香水データ

香水名:コロン フランセーズ
原名:Cologne Francaise
種類:オード・パルファム
ブランド:セリーヌ
調香師:不明
発表年:2019年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/39,600円、200ml/60,500円
公式ホームページ:セリーヌ


シングルノート:ネロリ、フィグツリー、オリス・バター、スパニッシュ・モス、ムスク