オーデ ゲラン
原名：Eau de Guerlain
種類：オーデコロン
ブランド：ゲラン
調香師：ジャン＝ポール・ゲラン
発表年：1974年
対象性別：ユニセックス
価格：100ml／14,850円
公式ホームページ：ゲラン
プロヴァンス殺人事件
©GUERLAIN
1974年にゲランの四代目調香師ジャン＝ポール・ゲランが作り出したゲランの〝第四のコロン〟は、ゲラン史上最高のコロンと言われています。
それはまるで完全犯罪により生み出された「オーデ ゲラン」に対して、ジャン＝ポールがエルキュール・ポワロのように私たちに謎を解き明かしてくれる香りともいえます。失われたシトラスとハーブとフローラルの真犯人は誰か？それを教えてくれる香りなのです。
まず最初に、ジャン＝ポールは、この香りが、〝フレッシュ〟という言葉の中に、どれだけの魔法を見つけ出すことが出来るかという限界に挑戦した香りであることを教えてくれます（ジャン＝ポールが子供の頃に感じた、夏の干し草の爽やかさからインスパイアされている）。
犯人が立っていたこの夏の泉は、陽の光あふれるプロヴァンスにあります。クリスタルのように透明なレモンバーベナの香りに包まれて、いくつかの果実が香りだけでなく、色までも伝えてくれます。
最上級のオーデコロンを決定付けるひとつの要素。それは、香りがその果実の色も運んでくれるということです。パステルカラーのうつろいの中で、すぐに消えていきそうな爽やかな活気が、いつまでも続く感覚に心底驚かされるはずです。それはただ最上級のシトラスを使用しているだけでは生み出せない何物かにより生み出されたものなのです。
やがて、アロマティックなミント、ラベンダー、カーネーションのハーブティーがこの夏の泉を満たし始めます。どうやら風に乗って印象派の絵画みたくぼやけたローズとジャスミンの花びらがやって来たようです。さらにあの何物かにより、干草のような草原のような輝きも生み出されます。
そして、持続するミントとキャラウェイがトンカビーンとアンバーが重なり合う中で、ついにジャン＝ポールは、犯人について言及するのです。オークモスが全ての罪の元凶なのです！そして、この存在があればこそ、この完全犯罪はなされたのだと！
©GUERLAIN
ロベール・グラネによるボトル・デザインは、川の強い流れにより大地に残された溝（わだち）を伝えるために、丸いボトルの中央に溝が刻み込まれていました。
ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「オーデ ゲラン」を「シトラス バーベナ」「オード ゲランとシトラスの関係は、弦が2本で組になっているマンドリンと、ギターとの関係に似ている。まるで香水のもつ神秘な奇跡が働いて、シトロンとバーベナのアイボリーとグリーンの香調が、心地よいレモンベルガモットの上下でそれぞれ長三度を歌うようにハーモニーを作り、あらゆるものがうっとりとノスタルジーを誘うような音色になる。」
「さらに驚くべきことに、オード ゲランはコロンの枠を完全に超えるようなフレッシュで整ったドライダウンももっている。シトラスで何か探しているなら、これに勝るものはない。」と5つ星（５段階評価）の評価をつけています。
香水データ
香水名：オーデ ゲラン
原名：Eau de Guerlain
種類：オーデコロン
ブランド：ゲラン
調香師：ジャン＝ポール・ゲラン
発表年：1974年
対象性別：ユニセックス
価格：100ml／14,850円
公式ホームページ：ゲラン
トップノート：レモン、ベルガモット、バーベナ、ネロリ、バジル
ミドルノート：ベルガモット、ミント、キャラウェイ、ラベンダー、カーネーション、ジャスミン、サンダルウッド、ローズ、パチョリ
ラストノート：オークモス、ネロリ、ムスク、アンバー、トンカビーン