ボンドガールの特権。それはその時代の〝承認欲求モンスターの象徴〟になることが出来る事。
自分のスタイルで美しく年齢を重ねている女性と、美魔女と呼ばれることに〝承認欲求モンスター〟として喜びを感じている女性(勝手に美魔女と呼ばれている美しい女性は前者に属す)の違いは、前者が周りとの調和を考えての美意識の高さであるのに対し、後者がただひたすら自分が目立つことと称賛されることを目的とした、ファッション感度の高さよりも、ただただ全身にレシートを貼り付けて誇示したい〝薄っぺらさ〟にあります。
その薄っぺらさは、醜態でしかないのですが、時代を超えると愛らしく感じられてくるものです。〝承認欲求モンスター〟のファッションが、ゾンビのように画一的であり、表面的な部分が多いのは、結局はお金を使って物まねをしているに過ぎないことが多いからです。
ボンドガールという存在は、ある意味、その時代を象徴する〝承認欲求モンスター〟の型を残しているモンスター・カタログのようなものです。ですが、実は、このような過去の〝典型的なお飾り美人ファッション〟の中にこそ、現代に引用できるファッション・センスの隠し味になり得るものが沢山転がっているのです。

かなり豪奢なエメラルド・ネックレス。彼女のほくろまでジュエリーに見えてきます。

白黒写真のパワー。圧倒的なプリンセス感が生み出されています。

高級リゾート地の特権。それは昼は水着。夜はドレスを着ることが許されること。
ドミノのファッション2
ホワイト・イブニングドレス
- スパゲッティ・ストラップのホワイトドレス。ウエストにビジュー、落下傘のようなフリル・スカート
- エメラルドのイヤリングとネックレス
- 白いミンク付きストール
- 白のクラッチ
- 白のハイヒールパンプス

コネリー時代のジェームズ・ボンドのタキシード姿に立ち向かえるボンドガールとして、クローディーヌのホワイトドレス姿は遜色ありませんでした。

エメラルドのイヤリングがアップスタイルに映えます。

ミンクが付いたホワイトストール

派手な衣装をまとったエキストラたちは地元の人たちで、キャビアとシャンパンを無料で提供すると約束され集まりました。

ミンクのバランスがよく分かる写真。

かつてバハマのパラダイス・アイランドにあったCafe Martinique、1990年代に閉店され、今アトランティスにあるものは全く違うものです。

クローディーヌの立ち姿がずば抜けて美しい。

やはりフランス女ほど、ジュエリーが似合う女はいない。

オリジナルのドレス

宣材写真でエメラルドのネックレスを付けていないということは、あのネックレスはどこかのハイジュエラーから貸し出されたかなり高価なものなのでしょうか?

髪型をアップにせずにこのドレスを着ているレアショット。

スカートの丈が絶妙です。

ボンドムービー史上、最も過小評価されているボンドガール。
ドミノのファッション3
ブラック・ワンピース水着PART2
- ブラックの編み上げワンピース水着
- ピンクのシルクのヘッドバンド
- 白のエスパドリーユサンダル

映画の中でこの水着はちょっとだけしか登場しません。

60年代半ば。それはヘッドバンドの全盛期。

何気に、ハイレグ水着の元祖的なシルエットです。

シルクのヘッドバンド

ワンピース水着にカラフルなヘッドバンドのアンサンブル。
本編には登場しないレースのビーチウェア

ウェイファーラーのサングラスを付けています。

スタイルの良さがシールドされる微妙なファッション。

どこかエースをねらえ!のお蝶夫人を連想させます。
本編には登場しないボーイフレンドシャツ・ルック

映画の中では登場しないが、宣材写真の中でよく登場する、60年代のリゾートルックを象徴するスタイル。

ピンストライプのヘッドバンドの上にシフォンヘッドスカーフを巻く。

とても健康的で清潔感溢れるスタイルです。

本当にこのボーイフレンドシャツ。素晴らしいです。

シャツのピンストライプの具合がよく分かる写真。
ヴィーナスの誕生のようなダイビング・ルック

これこそクローディーヌ・オージェの最も有名なフォト≪ヴィーナスの誕生≫。

このビキニとダイビング機材のアンバランスなバランスが絶妙すぎる。

ヘアバンド×ビキニ×ダイビング酸素ボンベ
物語の半分が過ぎた頃、唐突に、それまでワンピース水着だけを着ていたクローディーヌ・オージェが、派手なビキニ姿で登場します。物語の中では、瞬間で消えていくこのビキニルックが、当時の人々のビキニに対する認知度を高めたともいえます。
ダイビング機材を身につけ、水中銃を持ったその姿に、多くの人々は、海の泡より誕生し出現したヴィーナスや、剣を構えたジャンヌ・ダルクのような、シンボリックな女性像を感じ取ったのでした。
ちなみにビキニとは、フランス人ファッション・デザイナーのルイ・レアールにより1946年発表された史上初めて女性のへそが露出された水着でした。
ドミノのファッション4
ストライプ・ビキニ
- 白×黒ストライプ・ビキニ
- ピンクの太いヘアバンド
- 白のエスパドリーユサンダル

この写真の二人がとても美しいです。







作品データ
作品名:007/サンダーボール作戦 Thunderball(1965)
監督:テレンス・ヤング
衣装:ジョン・ブレイディ
出演者:ショーン・コネリー/クローディーヌ・オージェ/アドルフォ・チェリ/ルチアナ・パルッツィ/マルティーヌ・ベズウィック
- 【007/サンダーボール作戦】最初から最後まで空飛ぶジェームズ・ボンド
- 『007/サンダーボール作戦』Vol.1|空を飛ぶショーン・コネリー
- 『007/サンダーボール作戦』Vol.2|ショーン・コネリーとケン・アダム
- 『007/サンダーボール作戦』Vol.3|ショーン・コネリーとダイビングウェットスーツ
- 『007/サンダーボール作戦』Vol.4|ショーン・コネリーとラグジュアリー・リゾート
- 『007/サンダーボール作戦』Vol.5|クローディーヌ・オージェという絶世の美女
- 『007/サンダーボール作戦』Vol.6|クローディーヌ・オージェ=水中銃を持つ女
- 『007/サンダーボール作戦』Vol.7|クローディーヌ・オージェとウェットスーツ
- 『007/サンダーボール作戦』Vol.8|元祖・峰不二子 ルチアナ・パルッツィ
- 『007/サンダーボール作戦』Vol.9|ルチアナ・パルッツィとレーシングスーツ
