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カイエデモード香水図鑑を応援する|2025年5月30日~6月1日終日

2025年夏に9年目を迎えるカイエデモード香水図鑑。このたび聖地調査が完了し、5月より東京・横浜・名古屋・大阪・京都・神戸の約100か所の『香水超聖地ガイド』の更新を行っております(6月中に完成予定)。さらに、4月末より、これからの日本の香水業界を動かしていく25人のキーパーソンのインタビュー記事『フレグランス・アイコン・インタビューズ』を公開させて頂いております。

この大いなる活動にあたり、2025年5月30日~6月1日終日にあたりご寄付を募らせて頂きます(エックスのDMが半日不調であったため1日延期させて頂きます)

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【ラルチザン】シュール エルブ(ファブリス・ペルグラン)

ラルチザン パフューム
@L'Artisan Parfumeur
ラルチザン パフューム
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シュール エルブ

原名:Sur L’Herbe
種類:オーデ・コロン
ブランド:ラルチザン
調香師:ファブリス・ペルグラン
発表年:2017年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/24,420円
販売代理店ホームページ:ラトリエ デ パルファム

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マネのコロン

@L’Artisan Parfumeur

「シュール エルブ」は、ラルチザンが、新たな客層の獲得を目的に、2017年に「オ ボー ド ロー」と共に発売したオーデ・コロンです。その名の意味は、「草の上で」という意味です。


フランスの印象派の画家エドゥアール・マネ(1832-1883)は、1863年にパリの官展に「草上の昼食」を出展し、批評家たちに「不道徳」な作品の烙印を押され、大センセーションを巻き起こしました。

一人の裸女と正装した二人の男性が森でピクニックするこの絵画は、現代の視点で見てもとても不自然な作品です(それにしても彼女の視線と交差した瞬間感じる不思議な感情はなんなんでしょうか?)。この偉大なる印象派の作品からインスパイアされたというアロマティック・グリーンの香りは、ファブリス・ペルグランにより調香されました。

ベルガモットとレモンのフレッシュなオープニングから、輝くようなオレンジブロッサムにモミアブソリュートが重なり、草原の風景が表現されます。そして、ムスクとアンバーが太陽のあたたかみを添えながらも、香りはスパーリング感を失わずにドライダウンしていきます。

実に心地よいオーデコロンなのですが、あえてこの香りのイメージとしてマネを持ち出す必要があったのでしょうか?マネの大胆な筆使いや先駆者としての芸術に対する姿勢をこの香りから感じることは出来ませんでした。

私には、この香りは、メゾン・フランシス・クルジャンの「アクア ユニヴェルサリス」の影響下にある香りにしか思えず、若い男性には熱狂的に受け入れられるでしょうが、大人の男性には、「ラルチザンらしからぬ創造性の欠如した香りだな」と見向きもされないでしょう。

マネの絵画の素晴らしさは、その大胆な構図にあります。しかし、この香水には、それすら存在しません。

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香水データ

香水名:シュール エルブ
原名:Sur L’Herbe
種類:オーデ・コロン
ブランド:ラルチザン
調香師:ファブリス・ペルグラン
発表年:2017年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/24,420円
販売代理店ホームページ:ラトリエ デ パルファム


トップノート:ベルガモット、レモン
ミドルノート:ネロリ、グリーンノート
ラストノート:ホワイトムスク、アンバーグリス