ウーロン ティー
原名:Oolong Tea
種類:オード・パルファム
ブランド:ONE DAY(ワンデイ)
調香師:マイケル・ワン
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:60ml/25,300円
販売総代理店ホームページ:KAGUSHI

2022年、香港人の調香師がはじめて世界で認められました。

©ONE DAY

マイケル・ワン ©ONE DAY
「ウーロン ティー」に使用されている天然素材に関しては、クラリセージ精油とハイチ産ベチバー精油が、ティーフレグランスを作る上で私にとって欠かせない原料です。これらは、お茶を淹れる過程で立ち上る湯気の香りと、浸した茶葉の香りを引き立ててくれます。また「ウーロン ティー」と「ジャスミン ティー」を作る際には、それぞれの香りに合わせて調合した茶葉チンキも使用しました。
マイケル・ワン
ONE DAY(ワンデイ)は、2017年に、当時30歳であったマイケル・ワン氏により立ち上げられた香港生まれのフレグランス・ブランドです。
もともと出版社で働いていて、香水業界に全く関わり合いのなかったマイケル氏のブランド設立のきっかけは、2016年に、韓国でヴァケーションを過ごし、ある香水店で香水を購入した時、案内してくれた現役調香師の韓国人女性との出会いでした。
ISIPCAとGIPで調香教育を受けた彼女のもとで、韓国で6ヶ月間の集中的な香水講座を受け、講座修了後も毎日何百もの香りを嗅ぎ続け、あらゆる化学物質や精油を徹底的に研究し、2021年に、5年の試作の時を経て、遂に念願のファースト・コレクションを発表することになりました。
ONE DAYというブランド名の意味は、〝いつか(One Day)自分の夢を叶える〟というロマンチックな約束を込めたものです。ボトルやボックスをはじめとするブランドのメインカラーを白にしているのは「香りだけに注目してもらうため」です。そのためボトルに刻印された白い文字さえも、光にかざさないと見えにくいように作られています。
ファースト・コレクションであるティー・コレクションのうちの一つとして「ウーロン ティー」は発売されました。そしてこの香りは、翌2022年の第8回The Art and Olfaction Awardsのアルチザン部門で受賞しました(インディペンデント部門では、P.Seven茶香水の「暗香」が受賞しています)。それは香港人の調香師が世界で初めて認められた瞬間でした。
つまりONE DAYのティー・フレグランスは、ただのバズり香水の領域を超えた、アジア人の感性で調香された、しっかりと国際的な香水業界人たちからも認められたものであり、まさにP.Seven茶香水と双璧を成す、ティー・フレグランスを作り出すアジア系フレグランス・ブランドと断言しても差し支えないでしょう。
台北の青田茶屋で飲んだ烏龍茶の思い出

©青田茶館

©青田茶館
ティー・コレクションの中で私が最も満足している香りは「ウーロン ティー」です。その理由の一つは、調合に一番時間がかかったからです。2018年末にこの香りのインスピレーションを得てから正式に発売するまでほぼ3年かかりました。
二つ目の理由は、個人的な感情と集団の記憶です。個人的には、ウーロン茶の香りには、ONE DAYを設立する前に台北で経験した素晴らしい体験が込められています。そして集団として、アジアの人々が楽しむ本物のお茶の体験を再現したいと思っています。中国茶と西洋茶は全く異なるものだと信じており、私は自身の文化を創作の出発点としています。
マイケル・ワン
もともと出版社で働いていたマイケル・ワン氏の香りに対する情熱は、18歳の時、台湾に一人旅に出かけ、帰国する寸前の免税店ではじめて購入したフレグランスであるダビドフの「クールウォーター」からはじまりました。それから香水を収集するようになり、その情熱はさらに深まってゆきました。
そして2016年の韓国旅行での調香師との出会いが、それまでのキャリアを捨て、香りの世界で生きることを決断させました。
調香師としての学習期間を経て、お茶の香りをテーマにしたコレクションを創作していこうと考えたのは、香港で生まれ育ったマイケル氏は、幼少期から家族で食後にお茶を嗜んでいたからでした。特におじいちゃんが淹れてくれるお茶が大好きでした。
そして2021年までに、より意識して様々な茶に触れ、旅行先でも茶館を探索するようになりました(日本の総代理店のKAGUSHIさんの代表様曰く、マイケル氏と日本の茶館に行った時、お茶の香りは勿論のこと、淹れた後の茶葉や茶碗の残り香などを熱心に嗅いでおられたとのことです)。
80回以上の試作品を経て生み出されたこの「ウーロン ティー」という香りは、台北の青田茶屋で飲んだ烏龍茶の思い出を香りにしたものです。
私はこの香りを通じて、アジア人のお茶の味わい方を世界に伝えたいと考えました。ヨーロッパではお茶を淹れる時にレモンや花の香りがしますが、私たちアジア人にとっては、そういった香りはなかなか馴染みのないものですから。
マイケル・ワン
リアルなウーロン茶と、ほんのり和菓子の香り


台北の静かな路地裏にある、日本風の中庭から漂う茶葉と和菓子の香り
緑豊かな中庭に面した障子越しに差し込む陽光
静かに座り茶碗を手にすれば白磁の温もりが掌に染み渡る
注がれた熱湯が、乾いた茶葉に渋みと大地の恵みを与え、お茶となる
ほんのり甘く苦みを帯びた茶金色の液体が、口の中で広がる心地良い余韻
老いた店主が真っ白な陶磁器の皿に載せた、蜜をかけた和菓子を差し出す
甘く挽いたもち米、甘納豆が空気を濃厚にし、苦味を洗い流す
洗練と絶妙な甘さのウーロン茶は、午後の至福のひとときとなる公式サイトより
台北の青田街にひっそりと佇む名茶館・青田茶館。昭和の日本家屋と庭園が残されているこの場所で生み出される烏龍茶を嗜んでいると、まるで日本と台湾と中国の精神がひとつに結びついていくような、言葉では形容しがたい安らぎに満たされてゆきます。
そんな贅沢なひと時を、喉ごしではなく、素肌で体感させてくれるこの香りは、ウーロン茶の茶葉が入った缶を開けた瞬間のような、優雅に立ち昇る芳醇な渋みと苦みからはじまります。
すぐに温かい蒸気で蒸されたベルガモットとジャスミンの香りが、茶葉に熱湯を注いでいくように、素肌の上で茶葉が、円やかなウーロン茶へと昇華していく感覚に満たされてゆきます。
実に素晴らしいのは、その繊細なスモーキーさが蜂蜜の甘さともち米のようなほのかなスイーツの香りと絶妙に溶け込んでいるところです。
自宅でリラックスしてウーロン茶を頂いているというよりは、温もりを感じさせる古民家のような茶館で、洗練された手つきで淹れて頂いたウーロン茶と和菓子を前に座っているような、至福のひと時を、素肌でずっと感じさせてくれるようなとても贅沢な香りです。
香水データ
香水名:ウーロンティー
原名:Oolong Tea
種類:オード・パルファム
ブランド:ONE DAY(ワンデイ)
調香師:マイケル・ワン
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:60ml/25,300円
販売総代理店ホームページ:KAGUSHI

トップノート:ベルガモット、クラリセージ、ウーロン茶葉
ミドルノート:ハチミツ、ジャスミン
ラストノート:ベチバー、トンカビーン
