モハーヴェゴースト
原名:Mojave Ghost
種類:オード・パルファム
ブランド:バイレード
調香師:ジェローム・エピネット
発表年:2014年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/26,070円、100ml/38,170円
公式ホームページ:バイレード
花蜜がないのに、蜜蜂を見事に誘い込む花の香り。
2006年に創立されたバイレードから、2014年に発売された「モハーヴェゴースト」は、ジェローム・エピネットによって調香されました。
アメリカ南西部のカリフォルニア州、ユタ州、ネバダ州、アリゾナ州にまたがり35,000km2に渡る広大なモハーヴェ砂漠。バイレードの創業者ベン・ゴーラムは子供の頃、カナダとアメリカを祖父と共に旅しました。その時に、最も心に残ったのが、この砂漠に太陽が昇るひと時と、荒野に咲く小さな花の存在でした。
その花の名をゴーストフラワーと呼びます。透明に近い儚げな花びらを持ちながらも、強い生命力を宿す野生の花です。この香りは、この花にインスパイアされた香りです。
3月から4月にかけて咲くこの花は、ほとんど水がなくても生育できるのですが、そのためネクター(花蜜)を生み出さないため、ミツバチに受粉を協力してもらう事が出来ません。
しかし、受粉のためには何としてもミツバチの協力が必要なため、まったく無関係のキク類の花を模倣し、ミツバチを騙し、さらに花びらの雌蜂に似たマークにより雄蜂に受粉を即すのです。
このゴーストフラワーの生態を知りベンは、まるで異性の前で、外見を変えたり、異なった振る舞いをして、ハートを掴もうと必死な姿に似ていると感じたのでした。
つまりは、ゴーストフラワーに、香水を身に纏う人々の本質を見たのでした。香りの水は、香りの蜜であり、蜜蜂のように他者を夢中にさせ、その香りの蜜に群がらせようとしているのだと・・・
異性を誘う「ゴーストスキン」をつくる香り
さぁ、「ゴーストスキン」を生み出しましょう。まずは、酔わせるように甘く、少しピリリとスパイシーなアンブレットと、フレッシュかつジューシーな洋ナシやリンゴのような香りが漂うジャマイカンエーズベリー(サポジラの実)のクリーミーなブレンドからはじまります。
サポジラとは、チューインガムノキの事であり、この樹皮からラテックスというチューインガムの原料が採れます。そして、この実は干し柿に似た香りがします。
やがて、シナモンが振りかけられたサンダルウッドに包まれ、パウダリーなヴァイオレットとフレッシュなマグノリアが合間に顔を覗かせます。
そして、バニリン酸のシャンティイムスクと、黄金色に輝く砂漠の朝日のようなアンバーの風が、涼しげなシダーウッドとまじわり合いながら、酸っぱいピーチヨーグルトの香りを下地に、肌にみるみる溶け込んでゆくのです。
ここに、異性(または同性)を誘う類稀なる「ゴーストスキン」の誕生と相成ります。
香水データ
香水名:モハーヴェゴースト
原名:Mojave Ghost
種類:オード・パルファム
ブランド:バイレード
調香師:ジェローム・エピネット
発表年:2014年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/26,070円、100ml/38,170円
公式ホームページ:バイレード
トップノート:アンブレット、ジャマイカンエーズベリー
ミドルノート:ヴァイオレット、サンダルウッド、マグノリア
ラストノート:シャンティイムスク、アンバー、シダーウッド