写真でずっと見てきた、あのメイローズとジャスミン畑が目の前に。

ヴィラの中庭を出ると、右手に下りの階段があります(写真中央)。

ルイ・ヴィトンがメディア・リリースしている写真によく登場するジャスミン畑が見えてきます。

敷地全体に450種類以上の植物が植えられています。

前を歩く女性は、ジャックさんの助手のキャシーです。

ジャスミン畑の奥にある建物は、トレーニングセンターです。

トレーニングセンターの内部です。ここで世界中のフレグランス・スペシャリストが世界中から集まり、研修を受けています。

フロアの一部がガラス張りになっています。

一千年前から流れ続けているという、グラースの山の頂から流れる天然水が見えます。
朝食の後、ジャックさんの助手のキャシーさんによる敷地内のツアーが行われました。そして、ルイ・ヴィトンのホームページなどでよく見る、ジャスミン畑を見ることが出来ました。
中国産のジャスミンサンバックが1ℓが3000ユーロであるのに対し、グラース産は1年の中で5月の3週間しか咲かず1ℓが140000ユーロだと教えて頂きました。ここともうひとつ大きな畑で収穫されたものがルイ・ヴィトンのフレグランスのために使われているとのことです。
そしてその奥にあるトレーニングセンターに案内して頂きました。私の担当をして下さっているルイ・ヴィトンのフレグランス・スペシャリストのOさんもここで研修を受けられたようです。
このトレーニングセンターひとつとっても、ルイ・ヴィトンというブランドは、それぞれのカテゴリーに対して、プライドをもって販売していくためのスタンスをクライアント・アドバイザーに求めていることを強く感じました。
「レ・フォンテーヌ・パルフュメ」のアトリエに足を踏み入れる。

アトリエの別の角度からの写真です。入口は真逆の場所にあります。

トランクピラミッドの頂にフレグランスがフレグランス・トランクと共に置かれています。

ルイ・ヴィトンがフレグランスを大切にしていることがよく分かります。
トレーニングセンターの案内が終わり、ついに3階建てのアトリエに入ることになりました。一階がゲストを迎えるような作りになっており、二階がジャックさんのアトリエ、そして三階が助手たちが働くラボになっているとのこと。
ルイ・ヴィトンが2013年にこの敷地一帯を購入するまで当時廃墟になっていたこの建物は、元々は、私たちが宿泊していたヴィラに香水工場があり、アトリエは作業者の宿泊所と販売店でした。
アトリエの中に入るとジャック・キャヴァリエさんが今手がけている新作の香りの試作品がアトリエ中に広がっていました。この香りをさらに磨き上げたものが来年に発売される香りということで爽やかな春の花の香りがしていました。

奥にある陳列棚の中に、100年以上前のルイ・ヴィトンの香水瓶が陳列されています。

ルイ・ヴィトンの専属調香師ジャック・キャヴァリエさんによるコンサルテーションが行われるリビングルームです。奥にあるのは、ルイ・ヴィトンのフレグランスを象徴するコンサルテーショントランクです。

コンサルテーショントランクと私。

同じものが表参道店にもあります。

妹が数字の〝1〟を示してくれています。

奥にオブジェ・ノマド コレクションのランプが置かれていました。
ジャック・キャヴァリエさんによるコンサルテーションが行われるリビングルームに案内して頂きました。そこに表参道店にも置いてあるコンサルテーショントランクが置いてありました。こちらには『1』の数字が刻印されていました。
グラースのアトリエで、ルイ・ヴィトンの旅のはじまりであったトランクと、旅の先にあったフレグランスを融合したこのコンサルテーショントランクを見ていると、なんとも感慨深いものがありました。

アトリエ内を散策してみました。

この太陽光がよく入るスペースで、かつてグラースの香水が販売されていました。
ジャック・キャヴァリエさんのコンサルテーションを受ける。

ジャック・キャヴァリエさんのコンサルテーション。ルイ・ヴィトンの本社トレーナーでもある光村さんが通訳を務めて下さりました。カミーユさんも調香師の一人としてコンサルテーションに立ち会われました。

コンサルテーションで使用されたムエット。

ジャック・キャヴァリエさんへの感謝の気持ちとして、ブルームーンストーンをプレゼントしました。

とても感動して頂き、身につけられるように、ネックレスに再加工する事になり、手元から離れることを惜しみ、カミーユに写真撮影してもらっているキャヴァリエさん。

ブルームーンストーンを頭上に掲げ、その美しさをわかりやすい英語で表現して下さるジャックさん。

ジャックさんが愛用しているルイ・ヴィトンの腕時計がお洒落でした。
午前11時からジャック・キャヴァリエさんのコンサルテーションを受けました。私の人生において最も美しいひとときであり、最も緊張した瞬間でした。私がずっと愛してきた数々のフレグランスを調香した人であり、愛するルイ・ヴィトンのフレグランスの調香師である〝夢の人〟と会うことが出来ました。
ここに、娘であり、2018年よりジャックさんの助手をつとめるカミーユ・キャヴァリエさんも同席されました。ジャックさんが色々なインタビューで『私の後継者』と呼んでいる方です。
リビングルームでのコンサルテーションを終えた後、ランチをご一緒しながら、コンサルテーションの続きを行うために、アトリエ内の別の場所へと移る前に、私たちの天然石サロンのとっておきの逸品であるブルームーンストーンをプレゼントさせて頂きました。
するとジャックさん自身が〝この石をペンダントとして身につけておきたい〟と仰って下さったので、後日、ペンダントとして再度お渡しすることになりました。
代々続いていく家族と、その家族の理想の方向性がどんどん進化していく、500年経ってもその理想が続くイメージでこの石を選びましたという説明に、ジャックは、これは私に必要だ!と感動して下さったのでした。
極上のランチを頂きながら、ジャックさんと会話する贅沢なひと時

2時間のランチを終えた後、ジャック・キャヴァリエさんと談笑する私。

ルイ・ヴィトンの香水についてジャックさんが描いた新刊『Louis Vuitton: a Perfume Atlas』を私と妹にプレゼントして頂きました。

『Louis Vuitton: a Perfume Atlas』にサインをするジャック・キャヴァリエさん。

ランチをとったこの場所もそうなのですが、アトリエ内の至る所に、ルイ・ヴィトンのフレグランスが鎮座されています。

投げキッスする、とても気さくな一面も持ち合わせているジャックさん。

カミーユ・キャヴァリエさんは、日本のアニメがとても好きな方(特に呪術廻戦)で、日本のカルチャーがお好きなようでした。

カミーユさんは、まだ20代半ばなのですが、幼き日から、父から『調香師としての帝王学』を叩き込まれている方です。

カミーユさんはまだ日本に行ったことがないとのこと。妹さんもルイ・ヴィトンで働いていると仰っていました。元気いっぱいで話しやすい方です。
コンサルテーションの続きとして、朝食とはまた違うミシュランシェフによるランチをとりながら行われました。
ジャックさんは直島に行かれたことがあるということで、草間彌生さんのカボチャについての思い出話に花を咲かせました。意外なことに、鳥山明さんのことをご存知で、その頃鳥山さんが逝去されたこともあり、『ドラゴンボールZ』が好きだという話にもなりました。
ランチの最後に、今回のコンサルテーションを通じて、6つの試作品を作るので、表参道店で、ZOOMでジャックさんからそれぞれの香りについて説明を受けながら、どの香りにするか選ぶ流れになることを教えて頂きました。
午後16時に「レ・フォンテーヌ・パルフュメ」をチェックアウトし、コート・ダジュール空港から18時55分発の飛行機に乗り、20時25分にオルリー空港に到着し、ふたたびオペラドゥービルで宿泊しました。