レ アブソリュ ドリエント
Les Absolus d’Orient 2005年の原油高を背景に「ドバイの奇跡」を起こしたアラブ首長国連邦の主要都市であるドバイは、2008年10月30日に世界最大のショッピングモール「ドバイ・モール」が誕生したことにより、世界でも有数のショッピング・シティとなりました。
ゲランはそんな〝中東の繁栄〟を背景とした、中東の富裕層をターゲットにしたエクスクルーシブ・コレクションを2012年に発表しました。「レ デゼール ドリオン」〝オリエンタルの砂漠〟の三部作です。このコレクションの成功により、当時ゲランのクリエイティヴ・ディレクターだったシルヴェーヌ・ ドゥラクルトは、2014年に本格的な中東の市場向けに生み出された高級ラインを創造することを決定したのでした。
その名も「レ アブソリュ ドリエント（オリエントの決定版） 」。全ての香りは、ゲランの五代目調香師ティエリー・ワッサーにより調香されています。
肌に乗せる香りではなく、心にまとう香り。
©GUERLAIN
日本では一切販売されたことのない「幻のコレクション」である「レ アブソリュ ドリエント」の価格帯は、125ml/159ユーロ（約20,000円）と決して高価なものではありません。
最初に発売され、コレクション中最大の売り上げをあげている「サンタル ロイヤル」を中心に2021年2月現在8種類の香りがリリースされています。
- サンタル ロイヤル サンダルウッド（インド原産であり、最高品質はマイソール産）
- アンブル エターネル アンバーグリス（＝龍涎香は、7世紀ごろアラビアではじめて香料として使用された）
- ウード エッセンシャル アガーウッド（ラオス原産。中東で香水と言えばこの香料）
- ムスク ノーブル サフラン（イラン原産、世界一高価なスパイス）
- アンサンス ミティック フランキンセンス（乳香）とアンバーグリス
- ボワ ミステリウー ミルラ（＝没薬。ソマリア、スーダンが有名な産地）
- キュイール インテンス レザー
- パチョリ アーデント パチョリ（インド原産）
といったオリエンタルな香料を中心に、新たなる側面、もしくは、最上の状態を生み出すというテーマで作られた香りのコレクションです。そして、2021年に発売される新作として「タバ スーヴェラン」が予定されています。
何よりも、このコレクションが魅力的なのは、ティエリー・ワッサーが市場のトレンドを気にすることなく、自身のサヴォアフェールをとことんまで突き詰めているところにあります。
年代順で見るレ アブソリュ ドリエント
2014年
サンタル ロイヤル（ティエリー・ワッサー）
2016年
アンブル エターネル（ティエリー・ワッサー）
2017年
ウード エッセンシャル（ティエリー・ワッサー）
2018年
ムスク ノーブル（ティエリー・ワッサー）
2019年
ボワ ミステリウー（ティエリー・ワッサー）
アンサンス ミティック（ティエリー・ワッサー）
キュイール インテンス（ティエリー・ワッサー）
2020年
パチョリ アーデント（ティエリー・ワッサー）