最後の西部劇に相応しい〝死にざま〟
とても63歳とは思えないバレエダンサーのような身のこなしで歩くヘンリー・フォンダ。
マカロニ・ウェスタンと言えばこのアングルです。
置かれたブラック・ジャケット越しのセンス溢れるバトル・アングル。
フランクは心臓を撃ち抜かれ、その驚きで彼は体を回転させる。
そして、フランクはもう一度最初からやり直せるとでも思っているかのように、ホルスターに銃を収めようとします。
そして、フランクはハーモニカをくわえながら死んでいく。
ハーモニカと呼ばれる男=チャールズ・ブロンソンが、なぜハーモニカを肌身離さず身に着けていたのか?その理由がこのラスト・バトルで明らかにされます。
そして、こういうシーンを作らせれば、セルジオ・レオーネ×エンニオ・モリコーネ・コンビに勝てる人は、現在においても存在しないと言い切れる程に、実に素晴らしい種明かしのシーンを作り上げるのです。
最後に、恐らくダリオ・アルジェントが発案したと思われる死のトーテムポール・シーンが現れるのです。
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伝説の死のトーテムポール。
回想シーンで、陽炎の中、ゆっくりとやって来る若かりし日のフランク。
そして、明らかにされる宿敵の二人の過去。背景のモニュメント・バレーと壁にもたれる悪党が素晴らしい。
兄貴が死ぬまでハーモニカを吹きな。そして、てめえのハーモニカの音が止んだ時、鐘が鳴り、兄貴はてめえの手で地獄に堕ちるんだ。
この処刑シーンのビジュアルは芸術的でさえもある。
フランク・ルック4 回想シーン
- ブラウンファーのついたジャケット
- 黒のネッカチーフ
- グレー・シャツ
- ブラウンのレザーベルト
- チャコールグレーのパンツ
- ブラウンのロングブーツ
- ハーモニカ