オー ドゥ ナルシス ブルー
原名：Eau de Narcisse Bleu
種類：オーデコロン
ブランド：エルメス
調香師：ジャン＝クロード・エレナ
発表年：2013年
対象性別：ユニセックス
価格：100ml／17,600円
〝大地はオレンジのように青い〟＝青水仙の香り
©Hermès
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エルメスのコロン発売30周年を記念し、2009年4月30日に『コロン エルメス』の三作品が発売されました。そして、4年後の2013年に『コロン エルメス』第二弾として二作品が発売されました。
ポール・エリュアールが1929年に妻ガラ（後のサルバドール・ダリの妻）に捧げた『愛・詩』の中の詩〝大地はオレンジのように青い〟からインスパイアされ、ふたつの香りは誕生しました。
そのうちのひとつが「オー ドゥ ナルシス ブルー」です。エルメスの初代専属調香師ジャン＝クロード・エレナにより調香されました。
美貌のナルシソ・アブソリュートが誘う〝青い体験〟
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〝青水仙〟という名のこのコロンのはじまりには、清々しさや、爽快さは一切ございません。ガルバナムが砕かれ、若葉のピリっとした苦みが広がる中、ベルガモット×レモンの雫が絞り落とされ、ミルキーグリーンが広がっていくようにしてこの香りははじまります。
苦味とフレッシュの新しい関係性をコロンにおいて定義するという、大いなる野心の下で生み出された香りに相応しい〝重力を無視した天地が逆転するような〟はじまりです。
すぐに薄靄の中の濡れた水仙の花びらを感じさせるナルシソ・アブソリュートが開花してゆきます。干草と土と太陽を感じさせる神秘性を兼ね備えたフレッシュな甘さが広がってゆくのです。
このアブソリュートは、ラボラトリー・モニーク・レミーによるものであり、二酸化炭素抽出法により抽出された最高品質のものです。
そして、涼しげに透き通るようなナツメグとペッパーが加わる中、オレンジ・ブロッサムとアイリスが、紅茶のようなパウダリーグリーンの円やかさですべてを包み込んでゆきます。
やがて、クリスタルムスクとトンカビーン、シダーウッド、ベチバーが水仙をより儚くも美しいものに変えてゆきます。静かに濡れる水仙を、窓ガラスを流れる雨粒と雨音越しに見ているような切ない余韻を残してくれるのです。
〝水仙の涙で作られたコロン〟うっとりするように美しくも切ないグリーンフローラルのこの香りの魅力は、圧倒的な美貌を持つ女性ではないのですが、圧倒的な美女を圧倒するミステリアスな空気を漂わす女性。
つまりは、水仙なのか何の花なのか明言することは出来ないのですが、そのミステリアスな香り立ちで人を夢中にさせる。そんなフレンチ・シックと日本の滅びの美学を混ぜ合わせたような香り立ちにあるのです。
香水データ
香水名：オー ドゥ ナルシス ブルー
原名：Eau de Narcisse Bleu
種類：オーデコロン
ブランド：エルメス
調香師：ジャン＝クロード・エレナ
発表年：2013年
対象性別：ユニセックス
価格：100ml／17,600円
トップノート：水仙、ベルガモット
ミドルノート：オレンジブロッサム、ガルバナム
ラストノート：ホワイトムスク、ウッディノート