香水名:フローラボタニカ Florabotanica オード・パルファム
ブランド:バレンシアガ
調香師:オリヴィエ・ポルジュ、ジャン・ クリストフ・エロー
発表年:2012年(日本販売終了)
対象性別:女性
価格:30ml/6,700円、50ml/9,000円、75ml/14,000円
トップノート:ミント
ミドルノート:ローズ、カーネーション、カラジウムの葉
ラストノート:ベチバー、アンバー
バレンシアガというブランドには、古きものを愛する精神と、新しいことに挑戦する実験精神という相反する二重性があります。私はこのパラドックスを生かしたフレグランスを創造したいと考えました。そして、数年前、私のフローラル・コレクションのイメージでもあった、ロマンティックである以上に、力強くも奇妙な存在感を誇り、優しさと危なさを兼ね備えた花々に包まれたシークレット・ガーデンのイメージを投影させました。つまり、魅惑的で危険な女の子の香りです。
ニコラ・ジェスキエール
バレンシアガが、若者たちのフレグランス・マーケットに向けて2012年9月にローンチしたフレグランス「フローラボタニカ」。さわやかなフローラルノートとミステリアスなグリーンノートの2つのノートで構成されているこの香りは、オリヴィエ・ポルジュとジャン・ クリストフ・エローによる調香です。
ニコラ・ジェスキエールによるバレンシアガの2008年春夏コレクションと2011年秋冬コレクションのフローラルモチーフがコンセプトになっています(2012年12月にニコラは、バレンシアガのクリエイティブ・ディレクターを退任し、ルイ・ヴィトンに。後任はアレキサンダー・ワン)。
キャンペーン・モデルは、ハリウッド女優クリステン・スチュワートです。スティーヴン・マイゼルによって撮影されました。花々の秘密のエッセンスを集めようとしている実験室の試験管をイメージしたポップなボトル・デザインも特徴的です。
しかし、実際のところは、売れ行きが良くない「バレンシアガ・パリ」のミスを挽回すべく、安全策を取った、「大人が守りの姿勢で、フレグランスの知識の薄い若者を騙しにかかった、志の低い、ありきたりな香り」です。グリーンに包まれたシトラスからはじまり、ゆっくりとミントとハーブに変わり、最後にフローラルがやって来る平凡な香りです。
クリステンが図らずも告白しているように、「22年間の人生で、ほとんど香水に興味がなかった」。そんな人に対してのフレグランスです。