ベチバー パルファン
原名:Vetiver Parfum
種類:パルファム
ブランド:ゲラン
調香師:デルフィーヌ・ジェルク
発表年:2024年
対象性別:男性
価格:100ml/19,800円
公式ホームページ:ゲラン
22歳の青年が生み出した、伝説のゲランの「ベチバー」
いつもジャン=ポールが身に纏っていた香りはただひとつでした。それは「アビルージュ」ではなく「ベチバー」でした。
ティエリー・ワッサー
ゲランから1890年代から20世紀はじめにかけて作られた「ベチバー」はユニセックスの香りとして1950年代まで販売されていました。この香りがメキシコで長らく定番の香りとなっていたことを受けて時のゲランの最高責任者であるジャン=ピエール・ゲラン(1905-1996)は、ある決断を下しました。
それは甥っ子であるまだ22歳に過ぎないジャン=ポール・ゲラン(1937-)に、その若い感性で、ベチバーの香りが人気のある南米(特にメキシコ)の市場に向けて「ベチバー」を再調香させることでした(ジャック・ゲランがこのプロジェクトに興味を示さなかったため)。
すでにベチバーの香りは、1957年にカルヴェンが発表した「ベチバー」が成功を収め、世界的にメンズ・フレグランスの新たなるトレンドとして脚光を浴びようとしていました。
かくして、ゲランの三つ目のメンズ・フレグランスとして、1959年に「ベチバー」は生み出されたのでした。そして、この香りにより、メンズ・フレグランスは、初めて抽象的な概念を付加することにより、芸術の扉を開けることになるのでした。
清涼感と共に、あなたの唇を盗んでしまう、清々しい色男を生み出す香り
「ベチバー パルファン」のために、ジュニパーベリーとコリアンダー、そしてリコリスのトップノートが香る、より一層アロマティックで濃密な香りを考案しました。ひとつひとつの香りが、アロマティックなジンを想起させます。
デルフィーヌ・ジェルク
スモーキーなタバコに、輝くようなレモンとベチバーのオーラを重ね合わせ、最後に、アーシィーな土の匂いで、煌めくダンディズムと渋い野性味をひとまとめにしたオリジナルの香りに、女性調香師デルフィーヌ・ジェルクがジンを注ぎ込み、男性の素肌で熟成させていく意図で生み出したのが、2024年に発売された「ベチバー パルファン」です。
「ゲラン オム」がモヒートを連想させるように、こちらはアロマティックな苦味を広がらせるジンフィズの感覚からはじまります。ジュニパーベリーとコリアンダーが、素肌を駆け抜ける中、キレのあるベチバーが加わります。
すぐに、スモーキーさと共に、リコリスとトンカビーンの独特な香ばしい甘さが注ぎ込まれてゆきます。オリジナルが、世界が初めて迎えた夜明けのイメージだとすると、こちらは、男性が初めて迎えた大人の階段を上る第一歩のような甘さと苦さがないまぜになった喜びの感情に満たされていくようです。
だからこそ、青年がこの香りを身に纏うと、かいがいしさが伝わってきて、応援したくなる気持ちを駆り立てます。さらに、大人の男性が身に纏うと、〝永遠の若々しさ〟が手に入るのです。
しかし、最も興味深いのは、この香りのベースに存在する〝アロマティックに酔わせる〟部分です。気づかないうちに、周りの心を奪ってしまう、清涼感と共に、あなたの唇を盗んでしまう、清々しい色男を生み出す香りです。
香水データ
香水名:ベチバー パルファン
原名:Vetiver Parfum
種類:パルファム
ブランド:ゲラン
調香師:デルフィーヌ・ジェルク
発表年:2024年
対象性別:男性
価格:100ml/19,800円
公式ホームページ:ゲラン
シングルノート:ベチバー、スモーク、リコリス、コリアンダー、ジュニパーベリー、トンカビーン