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【ブルガリ】ブルガリ ブルー2(ジャック・キャヴァリエ)

ブルガリ
©BVLGARI
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ブルガリ ブルー2

【特別監修】カイエデモードが崇拝するフレグランス・スペシャリスト様

原名:BLV Eau de Parfum II
種類:オード・パルファム
ブランド:ブルガリ
調香師:ジャック・キャヴァリエ
発表年:2009年
対象性別:女性
価格:不明

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かぎりなく透明に近いブルートパーズの香り

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のちに21世紀のブルガリの香りをほとんど作ることになる「ミスター・ブルガリ」アルベルト・モリヤスがはじめて作り上げたブルガリの香り「ブルガリ ブルー」の続編として生み出された「ブルガリ ブルー2」は、2009年9月にジャック・キャヴァリエにより調香されました。

オリジナルと同じように「相反するものを結び付けるパワーと勇気を感じさせる」この香りは、透き通るようなブルートパーズをイメージにした、透明感とエレガンスをひとまとめにした香りです。

かぎりなく透明に近い水色を思わせる、氷のように冷たいアクアティックなヴァイオレットと、スパイシーなスターアニスのマリアージュからこの香りははじまります。マンダリン・オレンジがスターアニスの独特な甘さと混じり合い薬草のカクテルのようなミステリアスな香りを解き放ちます。

すぐにだんだんとパウダリーなアイリスが広がり、甘やかなヴァイオレットとひとまとめになります。スモーキーなベチバーとパチョリに引き立てられながら、パウダリーな蜃気楼のようなフローラルと、チャイのようなスターアニスの白昼夢のようなハーモニーに、温かく満たされてゆきます。

同じくブルガリの「オムニア クリスタリン」のような透明感が広がる香りです。キャンペーン・ミューズとしてレティシア・カスタが起用されました。

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当時この香りを取り扱っていたスペシャリスト様の貴重なお言葉

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最後にこの香りの発売当時、ブルーベルのブルガリ・カウンターでサブチーフをつとめておられたカイエデモードが崇拝するフレグランス・スペシャリスト様に、当時の「ブルガリ ブルー2」について解説して頂きました。以下彼女のお言葉です。

当時正直あまり反響が薄かった香りです。というのも、捉えどころが難しい香りでした。オリジナルの「ブルー」のような〝クール&ウォーム〟という風に分かりやすい印象的な香りでもなく、『滴る雫の中に光が宿るような、透明感やピュアで無垢な中にも凛とした存在感』...そのような印象を私は持ちました。

しかし今改めてこの香りについて考えてみると、ルイ・ヴィトンの「オラージュ」の存在が頭をよぎりました。アイリス、ベチバー、パチョリ・・・「ブルー2」で滴る雫が大地に雷雨となり「オラージュ」になったのかも知れませんね。

「ブルー2」は少しメンズライクと言いますか、華やかさがあまりなく、静かにそこに存在する、そんな静けさを感じる香り立ちが「オラージュ」を思わせるのです。

そして、同じくジャックが作り出したアムアージュの「オーパス ファイブ/ウッズ シンフォニー」、さらに「SPELL ON YOU」へと昇華していくのですね。アイリスが繋ぐ壮大な創造のストーリーかもしれません。とても素敵な香りの繋がりです。

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香水データ

香水名:ブルガリ ブルー2
原名:BLV Eau de Parfum II
種類:オード・パルファム
ブランド:ブルガリ
調香師:ジャック・キャヴァリエ
発表年:2009年
対象性別:女性
価格:不明


トップノート:ヴァイオレット、スターアニス、リコリス、マンダリン・オレンジ
ミドルノート:アイリス、パチョリ、ベチバー
ラストノート:コットンフラワー、ムスク、ベンゾイン、トンカビーン、アンバー、フレンチ・ラブダナム