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カイエデモード香水図鑑を応援する|2025年5月30日~6月1日終日

2025年夏に9年目を迎えるカイエデモード香水図鑑。このたび聖地調査が完了し、5月より東京・横浜・名古屋・大阪・京都・神戸の約100か所の『香水超聖地ガイド』の更新を行っております(6月中に完成予定)。さらに、4月末より、これからの日本の香水業界を動かしていく25人のキーパーソンのインタビュー記事『フレグランス・アイコン・インタビューズ』を公開させて頂いております。

この大いなる活動にあたり、2025年5月30日~6月1日終日にあたりご寄付を募らせて頂きます(エックスのDMが半日不調であったため1日延期させて頂きます)

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【グレ】カリーン(ティエリー・ワッサー)

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@Parfums Grès
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カリーン

原名:Caline
種類:オード・トワレ
ブランド:グレ
調香師:ティエリー・ワッサー
発表年:2005年(現在廃盤)
対象性別:女性
価格:30ml/5,500円、50ml/8,000円

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少し不思議なロータス・グルマンの香り

@Parfums Grès

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1959年に「カボシャール」という伝説的なフレグランスを発売したグレより、2005年に発売された「カリーン」は、フルーティーフローラルの香りです。フィルメニッヒ時代のティエリー・ワッサーにより調香されました。

「カリーン Caline」とは、フランス語(正確にはカリーヌ)で「愛らしい」という意味です。

ツタの持つグリーンノートに引き寄せられて、酸味が際立ちながらもなぜか爽やかさを感じさせるグレープフルーツが主体となった、青リンゴとマンダリン・オレンジのブレンドからこの香りははじまります。

すぐに現れるプラムの甘酸っぱさを、爽やかなジャスミンとパウダリーなミモザがふんわりと包み込んでいく中、ウォーターグリーンなロータスがアクアティックな水上庭園へと、背景を一変させます。

やがて、プラムはムスクの風に乗り、プラリネとバニラが肌の上で溶ける中、チョコレート・トリュフのような甘い香りへと到達します。ただひとつ難点があるとすれば、ロータスとグルマンの調和が、どこか奇妙な化学薬品臭を連想させてしまうということです。

水面に浮かぶ蓮(ロータス)のようなボトル・デザインは、ブルガリオムニア・シリーズのボトル・デザインも担当したファブリース・ルグロによるものです。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「クラシック音楽のピアノ曲で、フランツ・リスト作「ラ・カンパネラ」は最高音部の絶妙なつなぎが聴きどころだ。いかに右手で一音一音を明瞭かつ表情豊かに奏でるか、そこがポイントになる。最近のホワイトフローラルの傾向もそうだ」

「広がりのある華やかな香りで、人には理解できず、耐えることもできない領域まで華やかさを追求した結果の産物といえそうだ。こうした香水に出会うと、自分の嗅覚能力が失われてしまったのかと思ってしまう」と3つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:カリーン
原名:Caline
種類:オード・トワレ
ブランド:グレ
調香師:ティエリー・ワッサー
発表年:2005年(現在廃盤)
対象性別:女性
価格:30ml/5,500円、50ml/8,000円


トップノート:マンダリン・オレンジ、ツタ、グレープフルーツ、アップル
ミドルノート:プラム、ジャスミン、ロータス、ミモザ
ラストノート:トンカビーン、ムスク、バニラ、プラリネ