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ボンド・ナンバーナイン

【ボンド ナンバーナイン】ウェストサイド(ミシェル・アルメラック)

ボンド・ナンバーナイン
©Bond No. 9 New York
この記事は約3分で読めます。

ウェストサイド

原名:West Side
種類:オード・パルファム
ブランド:ボンド・ナンバーナイン
調香師:ミシェル・アルメラック
発表年:2006年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/23,100円

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酔わせるように躍動するレッドローズの香り

©Bond No. 9 New York

ボンド・ナンバーナインより、2006年に発売された「ウェストサイド」は、ニューヨーク・マンハッタンのセントラル・パークの西側の地区を指す地名より名づけられた香りです。〝コロラトゥーラ・パフューム〟と呼ばれるこの香りは、ミシェル・アルメラックにより調香されました。

かの地は、1961年と2021年のミュージカル映画『ウエスト・サイド物語』の舞台でもあり、リンカーン・センター(メトロポリタン オペラやニューヨーク シティ バレエ団の本拠地)、ジャズクラブのバードランド、ナイトクラブのコパカバーナ、そして、カーネギーホールなどの音楽の聖地が集まっています。

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Days of Wine and Roses

モンテゴ・ベイ、ジャマイカ、1955年。©Howell Conant/Adelman Images,LP

ハリウッド・ヒルズ、1955年。©Howell Conant/Adelman Images,LP

最高級の演奏技術を持ちながら、自由に表現することに喜びを見出す人々が集まり、『魂を揺さぶる音の調べ』が生み出されます。そんなウエストサイドの空気を感じさせるこの香りは、肌に乗せるたびにレッドローズやイランイランが即興で演奏してくれる驚きに満ちた複雑な香りです。

朝露が滴り落ちそうなフレッシュなレッドローズと蜂蜜のようなイランイラン、甘いピオニーが決して溶け込まずに、それぞれを引き立たせるように滑らかなバニラが優しい温もりを与えるようにして「ウェストサイド」ははじまります。

すぐに真っ赤なボトルの表面に描かれた躍動するト音記号の如く、酔わせるようなアンバーとクリーミーなサンダルウッドが注ぎ込まれ、ビターなシガーのようなアクセントを加えながらレッドローズはより情熱的に香ります。

それはまさに1950年代の赤いイブニングドレスを着たグレース・ケリーのエレガンスを体現した洗練されたムードを感じさせてくれます。

やがて、ほろ酔い気分でドレスアップしたレッドローズは、ムスキーな官能性に包まれながら、洗練された甘い余韻で包み込んでくれます。最後までしっかりと存在する情熱的なイランイランは、ドラマティックな夜に対する胸の高鳴りのようです。まさに『Days of Wine and Roses』の香りです。

タニア・サンチェスは『世界香水ガイド』で、「このボンドナンバーナインの濃いローズバニラは、80年代の重たさがある香水で何かがおかしい。」「フレッシュなピオニーノートで、ようやく一息つけたように記憶している。」「もしもローズバニラの香りがほしいのなら、美しく澄んだ香りのロシャスの「トカド」を探すといい。」と2つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:ウェストサイド
原名:West Side
種類:オード・パルファム
ブランド:ボンド・ナンバーナイン
調香師:ミシェル・アルメラック
発表年:2006年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/23,100円


トップノート:ローズ、ピオニー、イランイラン
ミドルノート:アンバー、サンダルウッド
ラストノート:ムスク、バニラ