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【ジェシカ マクリントック】ジェシカ マクリントック(ジェシカ・マクリントック)

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©Jessica McClintock
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ジェシカ マクリントック

原名:Jessica McClintock
種類:オード・パルファム
ブランド:ジェシカ・マクリントック
調香師:不明
発表年:1988年
対象性別:女性
価格:日本未発売

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ガニーサックスとジェシカ・マクリントック

©Jessica McClintock

1960年代後半にサンフランシスコで創業されたファッション・ブランド、ガニーサックスのデザイナーだったジェシカ・マクリントック(1930-2021)がデザインしたドレスは、1960年代後半にヒッピーの間で大流行しました。

中世ヨーロッパやルネサンスの文化からインスピレーションを受けた、レースアップのボディスやフラウンスヘムなどのヴィクトリア様式を取り入れた『大草原の小さな家』風のデザインが特徴でした。


そして、70年代に入るとジェシカのドレスは、結婚式やプロムなどにおいて、カジュアルなドレスアップの象徴となり、1975年に、ヒラリー・ロダムビル・クリントンと結婚したときにも彼女がデザインしたドレスを着ていたほどの人気を誇りました。

1981年に、〝ジェシカ・マクリントック〟として自分の名を冠した一号店を立ち上げてからは、全米のオケージョンドレス市場を独占するほどの人気ブランドとなります。

この時期、彼女がデザインしたドレスの特徴は、体型をあまり見せずに、体型を美しく見せることでした(1984年にピープル誌にジェシカは、「私はロマンスとファンタジーを売るのよ」と語っていた)。1987年には、ガニーサックスはジェシカ・マクリントックに統合され全盛期を迎えるのでした。

そんなジェシカ・マクリントックから1988年に発売されたはじめてのフレグランスがこの「ジェシカ マクリントック」でした。発売後瞬く間に、全米において、スズラン香水の代名詞となり、今も定番のスズランの香りとして人気があります。

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ファストフードのように安定感のあるスズランの香り

©Jessica McClintock

©Jessica McClintock

ベルガモットとレモンが弾ける中、フレッシュグリーンなバジルとカッシアと共に、スズランが現れます。そこに、イランイランがレモンにクリーミーさとみずみずしさと輝きを与え、ほのかに透き通るような酸味がブラックカラントによって加えられながら、スズランはどこまでも真っ白にそのきらめきを放ってゆきます。

すぐに、シトラスが休息へと向かい、ジャスミンとローズの自然な甘やかさがスズランに明るい解放感を与えてゆきます。癖のない活き活きとしたスズランの横顔を拝見しているようです。

やがて、ムスクが、休んでいたベルガモットとバジルにグリーンに輝きを与え、スズランをピュアでソーピィーな余韻で満たしてくれます。

1980年代に作られたにもかかわらず、〝永遠に色褪せないフレッシュなスズランの香り〟がそこにはあります。フライドチキンが好きな人にとってKFCが永遠の定番であるように、スズランの香りが好きな人にとって永遠の定番と言える香りです。

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香水データ

香水名:ジェシカ マクリントック
原名:Jessica McClintock
種類:オード・パルファム
ブランド:ジェシカ・マクリントック
調香師:不明
発表年:1988年
対象性別:女性
価格:日本未発売


トップノート:レモン、バジル、イランイラン、ベルガモット、ブラックカラント
ミドルノート:スズラン、ジャスミン、ローズ
ラストノート:ムスク、ウッディノート