メルカリやヤフーフリマの新品香水の何%が偽造香水なのでしょうか?
一度、メルカリ、ヤフーフリマで「トム・フォード ロストチェリー」や「ルラボ 香水」と検索してみると、4000円~7000円ほどで偽造香水がうんざりするほどヒットします。まさにここは、香水詐欺天国なのだ。
2024年8月5日に日本最大規模の香水小分け販売サイト『香水の館』が摘発されました。正規品をエタノールで薄めたものや、自社製品と混ぜたものなどを販売した、まるで地面師のように、メーカーが作り上げた香水を乗っ取る行為=〝乗っ取り香水〟商法です。
しかし、その遥かに上を行く悪徳〝乗っ取り香水〟商法が存在します。それは海外から密輸した偽造香水をボトルのままフリマで販売したり、小分けにして販売することです。2024年10月1日現在、メルカリとヤフーフリマは取り締まっていく兆しはありません(試しに通報してください。何も対応しません)。
「こんなに安くでいい香りが購入出来ました」なんてレビューまで書いている人もいるのですが、偽造香水がどのような過程で作られているか知らないからそんなのんきなことを言ってられるのでしょう。
偽造香水の特徴は、トップノートだけ合成香料でコピーしているので、香りの変化はなく、さらに、香りのモチが悪いという事です。しかし、それ以上に問題なのは、これらの香水を製造しているラボが、とんでもない不衛生な環境の中、児童が劣悪な状況の中労働を強いられ、作られていることが多いということです。
特に、パンデミック後に、世界中で偽造香水が流通している背景として、世界中の犯罪グループが麻薬密売に比べると偽造香水の罰則は遥かに軽く、しかも偽造品の中で最も利益が大きいからと、商売替えしているところにあります。
ちなみにどの記事を読んでいても共通している偽造香水の成分に対する注意喚起は以下のものです。
- 発がん性物質の可能性があるフタル酸ビス(2-エチルヘキシル)
- 安全な量のエタノールのみを溶剤として使用している純粋な香水とは違い、メタノールなどの化学物質が過剰に含まれていることが多い(ちなみに『香水の館』はエタノールで薄めていた)→めまい、頭痛、吐き気、胃痛、視覚障害を引き起こす可能性がある。
- 何故かどのレポートにも、人間のおしっこが入っていると書いてあるものが多い。参考記事
2022年10月4日。香港税関が押収した偽造香水の中に、フリマで格安出品されているディプティックやトム・フォード、バイレード、ルラボ、ジョー・マローンの香水を発見しました。
今、香水サンプルを偽造するのが流行っているらしい。
2024年5月9日に香港税関が発表したレポートでは、偽造香水や偽造化粧品を販売するオンラインストア2店を、おとり捜査で摘発し、容疑者2人(23歳と25歳の男性と女性)を逮捕し、92万香港ドル(11万7600米ドル)相当の偽造品約1,900点を押収したとのこと。
偽造品は正規品の外観デザインと登録商標をコピーしているが、包装箱とボトル本体の印刷が粗かった。事件に関与したオンラインストアは、消費者を惹きつけるために、並行輸入品を使用し、期間限定のプロモーションを行った上で、定価の約30%にあたる350元で販売していた。
高級香水をフリマで購入する気が絶対になくなる写真の数々。
2023年6月の香港税関の偽造香水の押収物でびっくりさせられるのは、ルイ・ヴィトンの「レ・ゼクストレ コレクション」やセリーヌ、メゾン・クリスチャン・ディオール、ゲランのラールエラマティエールのミニボトルセットも存在するという事です。
ゴキブリと同じくひとつ偽造香水が見つかれば、市場に無数にそれが溢れていると考えた方が良いでしょう。