エベーヌ フュメ
原名:Ebene Fume
種類:オード・パルファム
ブランド:トム・フォード
調香師:ロドリゴ・フローレス・ルー
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/39,600円
公式ホームページ:トム・フォード
パロサントに脚光を当てたスモーキー・フレグランス
「トム フォード プライベート ブレンド」の新作として2021年12月10日に発売された「エベーヌ フュメ」は、非常に珍しいスモーキー・フレグランスとして、ロドリゴ・フローレス・ルーにより調香されました。
「エベーヌ フュメ」とは、フランス語で「黒檀の煙」という意味です。南米産の神秘の「聖なる木」パロサントが主役のこの香りは、パロサントに火をつけて焚くことにより魂を浄化し、幸せを呼ぶという濃厚な甘い芳香に、エボニーウッドを組み合わせたスピリチュアルな香りです。
トム・フォードが「本能に訴えかける悦びと、気持ちを高揚させる艶っぽさがある」というこの香りは、ビターなパロサントに、バニラのようなエボニーウッド、そして、スモーキーなガイアックウッドの濃厚な甘苦さからはじまります。
すぐに、ブラックペッパーと杜松油という聞きなれない香料が、香木を燻す炎の役割を果たしてゆきます。それはどこかウードを連想させる香りとなります。
そして、ヴァイオレットリーフとパピルス、ジュニパーベリーが、ほのかにフレッシュグリーンな透明感を香りに与えてゆきます。この香りは、〝炎と煙の中で生きている香木〟の香りなのです。さらにオスマンサスとローズが漆黒と灼熱の香りの中に、咲き誇る花々の華やかさを加えてゆきます。
やがて、香り全体がスモーキーレザーに包み込まれながらも、(サンダルウッドのような)パロサントがしっかりと、その煙の中からゆっくりとクリーミーかつ円やかな余韻で、心を照らしてくれるのです。
「グッチ プールオム」(2003)を彷彿とさせる香りです。更に言うと、甘い「ウード ウッド」(2007)の精神を継承した、対極に位置する新たなるウード系の香りなのかもしれません。
香水データ
香水名:エベーヌ フュメ
原名:Ebene Fume
種類:オード・パルファム
ブランド:トム・フォード
調香師:ロドリゴ・フローレス・ルー
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/39,600円
公式ホームページ:トム・フォード
トップノート:インセンス、パロサント、ブラックペッパー、ヴァイオレットリーフ
ミドルノート:レザー、パピルス、シスタス・アブソリュート、杜松油、ローズ
ラストノート:レジン、エボニーツリー、ガイアックウッド