日焼けしたようなメイクが素晴らしい。
この作品を面白くしている要素として、忘れられがちなこととして、日焼けしたようなメイクの素晴らしさがあります。
これらのメイクを担当したのは、オードリー・ヘプバーンやエリザベス・テイラーに愛されたメイクアップ・アーティスト、アルベルト・デ・ロッシでした。
「お前を見ているとお袋を思い出す。」
ジルが交流する男性は、ハーモニカ(チャールズ・ブロンソン)、フランク(ヘンリー・フォンダ)、シャイアン(ジェイソン・ロバーズ)の三人なのですが、最も魅力的なやり取りを見せてくれるのが、この衣装を着ているときに、シャイアンが突然、亡き夫の自宅にやってくるシーンにおいてです。
「私を犯したいなら犯しなさい。外にいる仲間を呼んでくれても結構よ。どうせ済んだら熱いお湯に入っておしまいよ。元のきれいな身体に戻るわ。嫌な思い出がまたひとつ増えるだけよ。」
と啖呵を切るジルに対するシャイアンの哀しげな眼差し。そして、シャイアンは言うのです。
「お前を見ているとお袋を思い出す。お袋はアラメダで一番の娼婦で最高に立派な女だった。親父は誰か知らないが、俺の父親が誰だったにせよ。おふくろと一緒だった一時間か一ヶ月の間は、幸せだったはずだぜ」
と言うシャイアン。この作品の最も美しい瞬間でした。