究極のフレグランスガイド!各ブランドの聖典ページ一覧にすすむ
イヴ・サンローラン

【イヴ サンローラン】ブラウス(クエンティン・ビスク)

イヴ・サンローラン
©SAINT LAURENT
この記事は約3分で読めます。

ブラウス

香水名:ブラウス
原名:Blouse
種類:オード・パルファム
ブランド:イヴ・サンローラン
調香師:クエンティン・ビスク
発表年:2018年
対象性別:ユニセックス
価格:125ml /38,500円
公式ホームページ:イヴ・サンローラン

スポンサーリンク

1968年、セックスがモード化された瞬間。

©YSL Beauté

イヴ・サンローラン1968-69AW。シースルーブラウスとべルベットスカート。©SAINT LAURENT

2015年11月に誕生したイヴ・サンローランの究極のフレグランス・コレクション「ル ヴェスティエール デ パルファム」の新作として、「ブラウス」は、2018年に発売されたローズの香りです。

クロエの「ノマド」などを調香し、現在最も注目されている調香師のひとりクエンティン・ビスクにより調香されました。

1966年から1970年にかけてイヴ・サンローランは、女性のファッションに数々の革命を引き起こしました。そのうちのひとつ〝シースルーブラウス〟は、「美しいものはさらけだすべき」という女性の性の解放をファッションによって示した画期的なスタイルでした。

シフォンをブラウスの素材に使用することにより、女性はシースルー越しに乳房を露出し、男性によって封じ込められていた、女性美の解放を実現したのでした。そして、それは60年代前半のミニスカート旋風をさらに一歩突き進んだものでもありました。

シースルーブラウスは、1968年SSコレクションとしてサファリルックと共に登場し、68年AWには、当時パリで勃発していた「五月革命」の学生たちにサンローランが捧げたコレクションのひとつとして発表されたのでした。

当時のニューヨーク・タイムズでは「あまりにも安っぽく下世話」とまで非難されたこのシースルーブラウスによって、女性のファッションはセックスさえもモード化することに成功したのでした。

スポンサーリンク

最高にモードなローズの香り

©SAINT LAURENT

シースルーブラウスによって、サンローランが、一枚の布地を通して男性には持ち得ない女性の美の聖域を示したことを、ローズの繊細さで示そうとしたのがこの香りです。

最初に、グリーンのガルバナムとスパイシーなピンクペッパーからこの香りははじまります。それは妖艶さよりも、グラマラスかつエレガントな空気で香りを満たしてくれます。

そして、すぐに颯爽と現れるダマスクローズが、ハーバルなアンジェリカという名のシースルーブラウスを着てランウェイを歩くモデルのように現れます。そんな彼女にほんのりと香るクリーミーな甘い香り立ちはカシュメランによるものです。

自信たっぷりに若さを剥き出しにして歩くローズの香り。それでいて、青臭くなく、とても洗練された「若いローズの香り」です。それはパリの五月革命の若さの爆発とも共通する「情熱のレッド・ローズの香り」なのです。

まさに60年代~70年代のファッション・モデルから香ってきそうな(それでいて21世紀的な)モダンローズの香りです。最高にモードなローズの香りです。

スポンサーリンク

香水データ

香水名:ブラウス
原名:Blouse
種類:オード・パルファム
ブランド:イヴ・サンローラン
調香師:クエンティン・ビスク
発表年:2018年
対象性別:ユニセックス
価格:125ml /38,500円
公式ホームページ:イヴ・サンローラン


トップノート:ベルガモット、ピンク・ペッパー、ガルバナム
ミドルノート:ダマスクローズ、アンジェリカ
ラストノート:ホワイトムスク、カシュメラン