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オードリー・ヘプバーン

『パリで一緒に』Vol.3|オードリー・ヘプバーンとリトルホワイトドレス

オードリー・ヘプバーン
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プードルヘアとバブルバス

オードリー・ヘプバーンの映画で常に話題になるのは、彼女のヘアスタイルです。本作で特に独創的なのが、ウィッグを使って少女っぽさを演出したプードルヘアです。

ヘアスタイリングは、アルクサンドル・ドゥ・パリにより成されました。30代の女性の特権、それは少女っぽさを洗練の二文字で演出できるところにあります。

今では伝説となったオードリーのプードルヘア。

鍛え上げられた美しいデコルテライン。

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ジバンシィのデザインした飛行服を着るオードリー

スカーフが、飛行服を着るオードリーに劇画的なカワイさを与えています。

ジバンシィがデザインしただけあってかなり凝ったデザインの飛行服です。

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天女のような水色のペニョワール

映画史上最も美しいナイトガウンを着た女優が現れるシーン。

オードリー・スタイルの真骨頂。それは妖精のような透明感。

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オードリー・ルックの中でも隠れた傑作と言われている、水色のペニョワールを着たオードリーを見ていると、オードリー・ヘプバーンという女優がほぼ全作品を通して自分のイメージに忠実な女優であったことが分かります。

ファッション・アイコンに必要なことは〝見せすぎないこと〟。それは、オードリー自身が、細すぎる筋肉質な身体、大きな足、四角いフェイスライン、左右非対称な鼻に対してコンプレックスを感じていたからであり、それらをファッションによって克服する姿を、ジバンシィを通して見ることが出来ることにより、私たちは彼女をより身近な存在に感じるのでした。

つまり全てに自信を持ち、〝さぁ、私の全てを見て!〟とパーフェクト・ボディをひけらかす女優が、不滅のファッションアイコンになりにくいのはそのためです。これは、ファッションに関わる仕事をする人たちが忘れてはならないことなのですが、ファッション・モデルとは、ナイスボディだからファッション・モデルなのではなく、突出したコンプレックスを持つからこそ、ファッション・モデルなのです。

つまりファッションの真骨頂は、コンプレックスを〝新たな美〟へと昇華させる瞬間にあるのです。オードリー・ヘプバーンが永遠のファッション・アイコンである理由は、ユベール・ド・ジバンシィというデザイナーが、オードリーのコンプレックスに惹きつけられ、その中から、美のエッセンスを紡ぎ出し、創造したところにあるのです。

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ガブリエル・シンプソンのファッション3

水色のペニョワール
  • デザイナー:ユベール・ド・ジバンシィ
  • 水色のレース・ペニョワール
  • 頭に同色のリボン
  • エクリュカラーのキトンヒールパンプス、レネ・マンシーニ61SS

水色のペニョワールの全体像。高い位置のリボンに注目。

オードリーはどの映画においても歩く姿がとてもエレガントです。

エンパイアスタイルのドリーミーなナイトウェア。髪も水色のリボンで纏めています。

トレーンがついているドレスのようなペニョワール。

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美しいベルトは、オシャレのパスポート

60年代ファッションの主役は、実はベルト。

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これは男女に共通しているのですが、ファッションにおけるベルトの重要性を忘れがちです。男性だと特にスーツの場合がそうなのですが、しっかりしたレザーベルトをしめると、全体が引き締まります。

それは女性の場合、選択肢が豊富なぶんだけ、さらに重要度が増し、ベルトの太さ、色、素材が全体と調和しているかということが、スタイリングの生死を決めてしまいます。

であるからこそファッション感度の高い女性は、ベルト選びに余念がありません。オードリーのこのリトルホワイトドレスが、彼女の魅力を引き出しているポイントは、水色のベルトと鳥篭のようなスカートのシルエットのバランスにあるのです。

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ガブリエル・シンプソンのファッション4

リトルホワイトドレス
  • デザイナー:ユベール・ド・ジバンシィ
  • リトルホワイトドレス、ショートポイントカラー、ノースリーブ
  • 水色のベルト
  • パールイヤリング
  • エクリュカラーのキトンヒールパンプス、レネ・マンシーニ61SS

鳥かごとスカートが同じシルエットです。

ウエストのベルトとスカートの膨らみが創造するスタイル。

優雅に踊るオードリー。ウィリアム・ホールデンだとちょっと役不足です。

オードリーといえば、ローヒールパンプス

作品データ

作品名:パリで一緒に Paris When It Sizzles (1964)
監督:リチャード・クワイン
衣装:ユベール・ド・ジバンシィ
出演者:オードリー・ヘプバーン/ウィリアム・ホールデン/トニー・カーティス/マレーネ・ディートリッヒ