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バイレード

【バイレード】オープンスカイ(ジェローム・エピネット)

バイレード
©BYREDO
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オープンスカイ

原名:Open Sky
種類:オード・パルファム
ブランド:バイレード
調香師:ジェローム・エピネット
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/33,000円

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空に対する憧れを〝文旦とベチバー〟に託した香り

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2006年に創立されたバイレードから、2021年5月6日(木)より、バイレード新宿伊勢丹店および阪急うめだ本店にて数量限定で発売されている「オープンスカイ」は、ジェローム・エピネットによって調香されました。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、自由な旅が出来ない今、一日も早く昔のように、自由に旅がしたい!という想いを込めて生み出されたフレグランスです。飛行機内で雲の上で過ごす時間、機内の窓から見える地平線、そしてこれから始まる旅に対する高揚感といった〝空への憧れ〟を募らす香りです。

ひとつの場所に留まっている間、私たちの記憶は特に鮮明になります。そして、何よりも旅への憧れがより膨らむのです。

旅の喜びとは、場所から場所に移動する空白の時間にあるのかもしれません。ある種、飛行機の中で何も出来ない無力感と空虚さ。そして、空と雲に支配されていた窓の外を見ると、新たなる国の新たなる町の風景が飛び込んでくる高揚感。それを表現したかったのです。

ベン・ゴーラム

この香りは、梶井基次郎の『檸檬』であり、ベン・ゴーラムの『文旦』でしょう。「みすぼらしくて美しいもの」の香り、それはいつもの街にいながら、誰も知り合いのいない街を歩いている気分にさせてくれる香りなのです。

あなたの心の中に、文旦の爆弾が仕掛けられ、弾けた瞬間からこの香りははじまります。それはまるでシートベルト着用のサインが点灯し、離陸に向けて着席する客室乗務員、滑走路を走り始める飛行機の中にいるあなたの旅の始まりのようです。

現実の文旦のようでありながら非現実の文旦のように感じさせるグレープフルーツとルバーブが組み合わさったような爽やかな酸味に満たされます。その中に、ブラックペッパーが加わり、温かさを与えてゆきます。

だんだんとグリーンな麻の葉とスモーキーなベチバーが組み合わさる中、メランコリーなパロサントが文旦とベチバーの間にロマンスの風を吹かせてくれるのです。

空に対する憧れが今ほど高まっている時代はありません。それはまさに太陽をもっと近くで見ようとする文旦(ポメロ)とベチバーの香りなのです。

ただし、キリアンの「スモーク フォー ザ ソウル」のような香りではありません。

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香水データ

香水名:オープンスカイ
原名:Open Sky
種類:オード・パルファム
ブランド:バイレード
調香師:ジェローム・エピネット
発表年:2021年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/33,000円


トップノート:ポメロ、ブラックペッパー
ミドルノート:麻の葉
ラストノート:ベチバー、パロサント