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アニック・グタール

【グタール】レニュイ ダドリアン(カミーユ・グタール/イザベル・ドワイヤン)

アニック・グタール
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レニュイ ダドリアン

原名:Les Nuits d’Hadrien
種類:オード・トワレ
ブランド:グタール
調香師:カミーユ・グタール、イザベル・ドワイヤン
発表年:2003年
対象性別:ユニセックス
価格:不明

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さあ、ハドリアヌス帝!夕陽が泣いている。

©Goutal Paris

©Goutal Paris

2003年にグタールより発売された「レニュイ ダドリアン」は、カミーユ・グタールイザベル・ドワイヤンによって調香されました。1981年に母でありブランド創業者のアニック・グタールが生み出した「オーダドリアン」の〝夜の香り〟です。

ちなみに「オーダドリアン」とは、「ハドリアヌス帝の水」という意味です。何よりも画期的なのは、発売当時非常に珍しい男女共に身に纏うことが出来るユニセックスのシトラス・フレグランスということでした。

この香りの存在があればこそ、1990年代のフレッシュでクリーンな香りが到来したと言われるほど、その先駆けとなり、それらの香りを作った調香師たちに影響を与えたのでした。

そんな母が残した永遠のトスカーナに、夕方から夜に移り変わる世界感を付け加え、娘が、ハドリアヌス・ワールドに広がりを生み出していったのです。

それはまさに母が死んだ後、三年かけて生み出された母と娘を永遠につなぐ〝永遠の愛のトスカーナ〟の香りとも言えるのです。

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トスカーナの夕陽が、あなたを呼んでいる。


トスカーナの一日で、もっとも暑い日を表現した「オーダドリアン」。その太陽がまさに沈もうとしている瞬間を描き出す〝太陽がもっとも熱かった日の夕暮れ〟のこの香りは、酸味の効いたシチリアンレモンが弾けるあの熱い夏の余韻を冷ましていくように、マンダリンオレンジとタンジェリンにアーシィーなパチョリが溶け込むようにしてはじまります。

オレンジのジューシーな果汁、砂糖漬けされたドライな果皮、そして、ピリっとした剥いたばかりのビターな果皮との組み合わせにより、トスカーナの夕陽があなたを呼ぶのです。

すぐに、冷たいジュニパーとクミン、ハーバルなバジルとフェンネル(ウイキョウ)が、夕陽(オレンジ)が泣いているように、眠りに着く前の大自然の高揚感を肌に伝えてくれます。

やがて、サイプレスの香りが、スパイシーなキャラウェイと結びつき、あのもっとも熱かった日中とは、まったく違う、シプレーの側面を湛えた神秘的なぬくもりで包み込んでくれるのです。

そして、甘いアンバーとクリーミーなサンダルウッド、バニラ、ムスクがパチョリの対極できらめき、トスカーナの森を満月と星ぼしによって照らし出すように、肌にフラッシュを当てるように、ミルキーシトラスの光を当て、オリエンタルの空気で全身を満たしてくれるのです。

かくして、私たちはローマ帝カリグラが満月に話しかけていたように、心と満月をつなぐこの香りにそっと話しかけるのです。はじまりから終わりまでの香りの変化が激しいにもかかわらず、優しくて静かな夜の空気を感じさせる不思議な香りです。

Tタニア・サンチェスは『世界香水ガイド』で、「この柑橘系のコロンは、いつか私がつくったサラダを強烈に思い出させる。入っているのは、薄くスライスしたフェンネル。ひと袋ひと袋きれいに皮をむいたオレンジ。タイムと少しだけのオリーブ油。できはいいけど、シンプル過ぎてたまに使うリフレッシュ用サラダ以上にはなれない。残り香がよくてフローラルオリエンタルを思わせる感じ。」と3つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:レニュイ ダドリアン
原名:Les Nuits d’Hadrien
種類:オード・トワレ
ブランド:グタール
調香師:カミーユ・グタール、イザベル・ドワイヤン
発表年:2003年
対象性別:ユニセックス
価格:不明


トップノート:グリーンマンダリン、シチリアンベルガモット、シチリアンレモン、タンジェリン
ミドルノート:サイプレス、ジュニパー、バジル、キャラウェイ、イランイラン
ラストノート:パチョリ、アンバー、ムスク、バニラ、サンダルウッド