オスマンサス ブロッサム コロン
原名:Osmanthus Blossom Cologne
種類:オーデ・コロン
ブランド:ジョー・マローン・ロンドン
調香師:マリー・サラマーニュ
発表年:2013年
対象性別:女性
価格:30ml/9,240円、100ml/18,480円
金木犀ではなく銀木犀の香り
ジョー・マローン・ロンドンにおいて、何度も限定販売されるが、決してレギュラー販売されることのない〝春限定のブロッサム〟がいくつか存在します。
この「オスマンサス ブロッサム コロン」は2013年春に限定の香りとして販売され、以後、2017年(「ブロッサム ベル」コレクション)と今年(2020年)の「ブロッサムズ」コレクションに、計3度に渡り限定販売されています。マリー・サラマーニュにより調香されました。
煌くようにグリーンとビターが香り立つプチグレンに、女性の肌との親和性が抜群であるジューシーなピーチが絡み合うトップノートからこのブロッサムははじまります。
すぐにオレンジ・ブロッサムの甘さを伴った、オスマンサスのブレンドが香り全体を包み込んでいきます。この価格の意味は、恐ろしく高価なオスマンサスアブソリュートを使用しているところにあります。それは白い花とアプリコットのようなフルーティーさを併せ持っています。
ここでこの香りの最も重要なポイントを言わせてください。それはこのオスマンサスとは一般的なキンモクセイ(金木犀)ではなくギンモクセイ(銀木犀)だということです。ギンモクセイだからこそ白い花(キンモクセイはオレンジ色の花)であり、キンモクセイほど香りは強くなくほのかに香る程度なのです。
最初から香りを温かい倦怠感で支えていたレザリーなカシミア・ウッドは、ドライダウンに従いその存在感を大きくしていき、香り全体を官能的な革と木の絶妙なバランスで包み込んでいきます。
それは〝儚さ〟を肌の上に演出する香りであり、一般的に人間は強い香りよりも、仄かな香りにこそ強く惹きつけられてしまうという野性の本能を刺激する危険な香りといえます。自分で感じ取れない官能性を身にまとう女性ほど、危険な存在はないのです。
香水データ
香水名:オスマンサス ブロッサム コロン
原名:Osmanthus Blossom Cologne
種類:オーデ・コロン
ブランド:ジョー・マローン・ロンドン
調香師:マリー・サラマーニュ
発表年:2013年
対象性別:女性
価格:30ml/9,240円、100ml/18,480円
トップノート:プチグレン、ピーチ
ミドルノート:オスマンサス、オレンジ・ブロッサム
ラストノート:カシミア・ウッド