ティオタ
原名：Tihota
種類：オード・パルファム
ブランド：インダルト パリ
調香師：フランシス・クルジャン
発表年：2006年
対象性別：女性
価格：50ml／35,200円
販売代理店ホームページ：アトリエセンソ
地球上に存在するフレグランスの中でも、最も純粋なバニラの香り
©Indult Paris
2009年に「メゾン フランシス クルジャン」を創業する3年前にあたる2006年4月9日に、フランシス・クルジャンが、ジュリアン・マセリと共にインダルト パリを設立しました（2007年1月より香水販売は開始された）。ブランド名はラテン語の〝Indultum=恩恵〟に由来し、フランス国王またはローマ法王が高貴な個人に与える特権を意味します。
それぞれ999本限定の生産数の3種類の香りからはじまりました。そのうちのひとつである「ティオタ」は、フランシス・クルジャンにより調香されました。〝ティオタ〟とは、ポリネシア語で〝砂糖〟や〝甘さ〟を意味します。
インダルトの最初の三種の香りの中で、爆発的に売れ、さらにここ数年はTikTokの影響により、バニラを愛する人々のハートに火をつけています。
地球上に存在するフレグランスの中でも、最も純粋なバニラの香りと言われているこの香りの名が、バニラではなくシュガーと名付けられているのがとても恣意的であり興味深いです。
公式サイトにはこう記してあります。「ポリネシアの太陽の下で肌が〝砂糖のように〟なるとき、それは官能的なバニラの鞘と融合し、浸透するムスクのエキゾチックなマリアージュである。ティオタは、はるか遠くの地平線を包み込む日の出の輝きのような、香り豊かで魔法のような旅です」
天国にいちばん近い純粋なバニラの香り
©Indult Paris
バニラビーンズとムスクを組み合わせたものだが、穏やかで少し文学的だ。クルジャンは、ムスク（温かい肌の香り）を使って、バニラのローストした側面をうまく強調している。
チャンドラー・バール（ニューヨーク・タイムズ）
バニラの香りほど人それぞれ好みが分かれる香りはありません。ヒュー・モルガンのバニラスイーツの香りを求める人もいれば、スイーツらしくないリアルなバニラビーンズの香りを求める人もいます。
バニラの香りの中の、甘さ、深み、円やかさ、透明感、リキュール感、ひんやり感、滑らかさ、スパイシーさ、クリーミーさといったバニラを愛する人々が100人集まれば100通りのベスト・バランスが存在することでしょう。
「ティオタ」は、その類稀なるバランスにより、ヒュー・モルガンのバニラスイーツとリアルなバニラビーンズの境界線上を行き来するような〝素肌で味わうように香るバニラ〟と言えます。
ブルボンバニラではなく、世界中のバニラ総生産量の約0.3%である超希少なタヒチ産バニラが使用されているこの香りは、フランスの高級スイーツのようなバニラがとろけていく芳醇な甘さが特徴です。
このタヒチ産バニラの香りが、目もくらむほど魅惑的なのは、サトウキビシロップ、アーモンドミルクアコード、トンカビーンといった香料が、ホワイトムスクと共にバニラに溶け込み、ほのかに香るアクセントとして香りに深みを与えているからです。
「ティオタ」が唯一無二なバニラの香りである所以は、ホワイトムスクの魔導師であるクルジャンが、この香りにおいては、タヒチ産バニラの引き立て役として抑えめに使用している所にあります。だからこそ、ほくほくとした焼き菓子の美味しさと香ばしさが全身に伝わる体感と、ショートケーキの円やかに甘い食感を同時に感じることが出来るのでしょう。
香水データ
香水名：ティオタ
原名：Tihota
種類：オード・パルファム
ブランド：インダルト パリ
調香師：フランシス・クルジャン
発表年：2006年
対象性別：女性
価格：50ml／35,200円
販売代理店ホームページ：アトリエセンソ
シングルノート：バニラ、サトウキビシロップ、アーモンドミルクアコード、トンカビーン、ホワイトムスク、アンバー