アールグレー & キューカンバー コロン
原名:Earl Grey & Cucumber Cologne
種類:オーデ・コロン
ブランド:ジョー・マローン・ロンドン
調香師:クリスティーヌ・ナジェル
発表年:2011年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/23,650円
公式ホームページ:ジョー・マローン・ロンドン
2011年に発売されたアフタヌーンティーの5種類の香り
英国の紅茶文化からインスピレーションを受けて作られた限定コレクション『ティー フレグランス ブレンズ』がジョー・マローン・ロンドンより、2011年4月22日に発売されました。クリスティーヌ・ナジェルにより調香された5種の香りはそれぞれ30ml/7,878円で販売されました。
- アッサム & グレープフルーツ
- アールグレー & キューカンバー
- フレッシュ ミントリーフ
- スイート レモン
- スイート ミルク
この限定コレクションの中から、とても好評だったので2013年に再販され定番商品化されたのが「アールグレー & キューカンバー コロン」です。
ベルガモットの薫りたゆたうアールグレー。この紅茶の香りに包まれ過ごす、英国の伝統的なアフタヌーンティータイムの安らぎのひとときからインスパイアされた香りです。
なぜアールグレーティーとキュウリ?
日本人にとって、アールグレーの香りとなぜキュウリ(キューカンバー)の組み合わせなのだろうか?というごく自然な疑問がわくはずです。
しかし英国人にとって、それは温かい緑茶にお饅頭並みの定番の取り合わせなのです。アフタヌーンティーにおいて、キュウリは必要不可欠なものです。それはキュウリサンドイッチとしてです。薄くスライスしたキュウリをワインビネガーに漬け、バターを塗ったパンで挟んだものです。
英国の気候はキュウリの栽培に適していません。さらに19世紀から20世紀はじめにかけて、産業革命により農地が失われたことにより、キュウリは、温室で野菜を育てることが出来る貴族くらいしか口にすることの出来ない最高級品でした。
そのため、キュウリサンドイッチは、アフタヌーンティーにとって必要不可欠なスターでした。
ちなみにアフタヌーンティーが大好きな亡きエリザベス女王が毎年バッキンガム宮殿で開催していたガーデンパーティーには、ナチュラルヨーグルトに刻んだミントを混ぜキュウリに重ねるという秘密のレシピで作られたキュウリサンドイッチが出されていました。
紅茶を愛する人たちのための香り
アールグレーにとってベルガモットは命です。このベルガモットが、苦味と酸味を爽やかに解き放つようにしてこの香りははじまります。
すぐに、甘やかなジャスミンとアクアティックなアップルが注ぎ込まれてゆきます。そして、クリーミーで芳醇なビーズワックスにより、アールグレーが生み出されるのです。
モーニングティーでも、イブニングティーでもなくアフタヌーンティー=午後の紅茶の香り。アフタヌーンティーとは、軽食やスイーツを食しながらゆっくりと過ごす贅沢なひと時であり、使用されている高級食器や飾られている生花、美しい庭園、給仕の存在の優雅さも含めてのものです。
つまりこの香りのオープニングは、まさに着席して、美しい庭園を眺めながら、エレガントな給仕によりティーカップにアールグレーが注ぎ込まれていく、そのような感覚をまったりと肌で受け止めていく瞬間なのです。
この香りにおいてアールグレーと共に重要な要素となっているのが、キュウリサンドイッチです。このキューカンバーの香りが、ハーバルなアンジェリカのアクセントを加え、透き通るようなフレッシュグリーンの輝きを広がらせてゆきます。そしてアールグレーに注がれるムスキーなバニラと円やかに混じり合うのです。
ミルクとアールグレーが肌の上で混ざり合い、手に手を取ってワルツを踊るように滑らかに引き伸ばされていくようです。そして、午後の日差しに愛される優雅な甘い余韻で満たされゆくのです。
この香りから、伝説のレア ティー コレクション誕生の布石は打たれたのでした。
香水データ
香水名:アールグレー & キューカンバー コロン
原名:Earl Grey & Cucumber Cologne
種類:オーデ・コロン
ブランド:ジョー・マローン・ロンドン
調香師:クリスティーヌ・ナジェル
発表年:2011年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/23,650円
公式ホームページ:ジョー・マローン・ロンドン
トップノート:ジャスミン、ベルガモット、レッドアップル、ウォーターノート
ミドルノート:アンジェリカ、キューカンバー
ラストノート:ムスク、ヴァージニアシダー、ビーズワックス(蜜蝋)、バニラ