サーパンタイン
原名:Serpentine
種類:オード・トワレ
ブランド:ロベルト・カヴァリ
調香師:ジャック・キャヴァリエ
発表年:2005年
対象性別:女性
価格:30ml/5,500円、50ml/8,000円
黄金の蛇を、素肌の上で飼う女の香り
2002年にブランド初のフレグランスを発表したロベルト・カヴァリは、2005年にブランド・シンボルである〝蛇〟をイメージした香りを生み出しました。その名を「サーパンタイン」=「蛇状の」と申します。
マンゴー・ブロッサムを中心に据えたフルーティフローラルの香りは、ジャック・キャヴァリエにより調香されました。マンゴーは、仏教では聖なる樹とされ、ヒンドゥー教では、万物を支配する神〝プラジャーパティ〟の化身とされています。
黄金の蛇のようにしなやかでうつくしい腕と脚を、艶やかに絡めていく。
黄金色に輝くアンバーが注ぎ込まれたマンゴーの黄金の果蜜が、太陽に愛され小麦色に煌めく素肌に降り注ぎ、滴り落ちた時、その果蜜は、黄金の蛇に転生し、女性をより魅力的なものにしていくというイメージそのままにこの香りは解き放たれていきます。
熟していくマンゴーに、ジューシーなマンダリン・オレンジと甘くて酸っぱいアルテミシアが加わり、独特なマンゴーシャワーが広がってゆきます。すぐに、アクアティックなウォーターリリーと露に濡れたガーデニアの清らかな湖畔の花々に、この黄金の蛇は到達するのです。
はじまりから、素肌の上を滑らかに黄金の蛇が進んでゆき、やがて、心の湖畔に咲く白い花々に到着した瞬間、『黄金と純白の官能の駆け引き』がスタートするのです。
リトル・ブラック・ドレスのようにクールビューティなブラックペッパーとパウダリーなミモザと共に、甘くてとろけるトロピカルフラワーが、熟したマンゴーの中から、摘みたてのマンゴーのようなフレッシュ感を蘇えらせてゆくのです。まさにこの香りの魅力は、ここにあります。つまり、熟れに熟れたマンゴーと摘み立てのマンゴーの見事な調和です。それは間違いなく女性の最も危険な瞬間を連想させます。
やがて、大人の女性の色香をおもわせるしっとりと甘酸っぱいラズベリーが、ホワイトムスクとサンダルウッドに溶け込み、優しい官能のひとときで満たしてくれるのです。まるでボトルのデザインそのままに、蛇が二匹絡み合うように、最も危険な女性の状態がここに生み出されます。
清らかな女神のような哀しげな微笑を浮かべる女性が、その表情とは裏腹に、黄金の蛇のようにしなやかでうつくしい腕と脚を剥き出しにして、艶やかに絡め合わせながら、男を誘い込んでいくのです。
キャンペーン・モデルは、ファッション・モデルのシドニー・ヘレラが起用され、マート・アラス&マーカス・ピゴットによって撮影されました。
ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「敵に毒を盛られて、酸っぱくなった安物のウイスキー。逃げるが勝ち。」と1つ星(5段階評価)の評価をつけています。
香水データ
香水名:サーパンタイン
原名:Serpentine
種類:オード・トワレ
ブランド:ロベルト・カヴァリ
調香師:ジャック・キャヴァリエ
発表年:2005年
対象性別:女性
価格:30ml/5,500円、50ml/8,000円
トップノート:アルテミシア、マンダリン・オレンジ、タヒチ産ガーデニア、マンゴー・ブロッサム、ウォーターリリー
ミドルノート:ヴァイオレットリーフ、タヒチ産ティアラフラワー、ブラックペッパー、プルメリア
ラストノート:トルーバルサム、サンダルウッド、アンバー、ホワイトムスク、ラズベリー