作品名:華麗なる賭け The Thomas Crown Affair (1968)
監督:ノーマン・ジュイソン
衣装:セオドア・ヴァン・ランクル/ダグラス・ヘイワード
出演者:スティーブ・マックイーン/フェイ・ダナウェイ/アストリッド・ヒーレン
トレンチスーツ再び
ヴィッキー・ルック9 トレンチスーツ×ピンク・タートルネック
- トレンチスーツ、エポレットなし、スカートまで連なるフロントボタン
- ピンクのソフト帽
- ピンクのタートルネック
- ホワイトタイツ
- ゴールド・リングイヤリング
トレンチスーツとタバコのアンニュイなマッチング。ここにミシェル・ルグランの音楽と60年代特有のアイメイクさえあればもう何もいらない。オンナは孤独を味方にして、オトコを虜にするのだ。
『華麗なる賭け』のアイコニックコート
ヴィッキー・ルック10 サイドボタンコート
- ライラック色のAラインのサイドボタンコート。ベルスリーブ、左サイドクルミボタンが並ぶ、モックネック
- ホワイトタイツ
- シルバーのローヒールパンプス
- ピンクベージュのハンドバッグ
撮影当時26歳だったフェイ・ダナウェイは、本作において、スティーブ・マックイーンクラスの大物俳優とはじめて共演することになりました(後に『タワーリング・インフェルノ』(1974)で再共演)。ファッションショーのように衣裳をチェンジすることによって、彼女はその自由奔放な役柄にパワーを与えられました。
このサイドボタンコート・スタイルは、チェスシーンにおいて、マックイーンと対等に張り合うだけでなく(それすら並みの女優では到底適わない)、マックイーンという当時脂の乗ったメンズ・アイコンを相手に、その上を行く、存在感を示さなければならなかったフェイ・ダナウェイの、どこか男を翻弄する妖精のようなイメージを生み出していました。