ラニュイパルファン
聖地評価:三ツ星
世界が暗黒時代に突入していたパンデミック真っ盛りの2021年に「ラニュイ パルファン」は、海老原光宏さんによって立ち上げられました。そのコンセプトは、今まで在りそうでなかった〝クラシック音楽の名曲を聴覚ではなく、素肌を通して嗅覚で感じる〟でした。海老原さん自身が積極的に店頭に立たれ〝香りをあなたの素肌で演奏する〟という新しい感覚を伝道し、今では、多くのファンを獲得しておられます。
香りのコンダクター(指揮者)として海老原さんが、2021年秋にファースト・コレクションとしてモーリス・ラヴェルのピアノ組曲『夜のガスパール(Gaspard de la Nuit)』から着想し、3曲のピアノ独奏曲の名をそのまま冠した、和泉侃氏の調香による3本セットの作品を発売しました。
以後、スクリャービンの4曲を題材にした香りや、ラフマニノフの『ピアノ協奏曲第3番』を題材にした香りを発売し、更にインセンス(お香)で奏でるクラシック音楽の世界へと、更なる未開の地へと、私たちの嗅覚を誘ってくれています。
公式ホームページ:ラニュイ パルファン
「ラニュイ パルファン」の海老原さんの素晴らしい所は、日本中のほとんどの香水ポップアップ・イベントに分け隔てなく参加されるところにあります。日本の香水文化を豊かにするために、固定観念なく、あらゆるイベントに協力する海老原さんの柔軟性が、パンデミック後の日本の香水ブームの礎を築いたと言えます。その人柄の良さ故に、香水業界人の方々からも愛されている方です。
音のないピアノ演奏会へようこそ。

©La Nuit parfum

©La Nuit parfum

©La Nuit parfum
かつてフランスのロマン派音楽の作曲家であり、ラヴェルにも大いに影響を与えたベルリオーズが
音楽は諸芸術の中で、もっとも詩的で、もっとも力強く、もっとも生き生きとしている。さらにもっとも自由であることが必要である。
という言葉を残しました。その言葉は、香りの世界にも同じく当てはまるような気がします。その感覚を教えて下さったのが、海老原さんのクラシック音楽を素肌の上で、無音で奏でていく、新しい嗅覚体験です。
音のないピアノ演奏会へようこそ。ラニュイ パルファンは、間違いなく、世界的な日本初のニュータイプなフレグランス・ブランドとして飛躍していく事でしょう。