ジェームズ・ボンド

ショーン・コネリー1 『007/ドクター・ノオ』1(4ページ)

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ドクター・ノオから学ぶ「これからのメンズ・スタイル」PART2

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この作品から『007』の歴史は始まったのだ!

この作品において、すべてのセットと家具は小さめに作られています。それは、ショーン・コネリー(1930-)を更に大きく見せるためでした。男性はやはり大きければ大きいほど女性にとって好ましいのです。しかし、何よりも重要なのは、ノージェンダーという言葉に振り回され、男らしさを失った男性は、気まぐれな女性の関心を惹いたとしても、現実味のある女性との関係は築いていけません。結局、若い頃に女性が持ちがちな王子様願望に付き合っているうちに、男らしい男性を求める大多数の女性からの支持を失う結果となってしまいます。

ひょろっとした男性は、がっちりとした野性味溢れる男性を隣にすると、実に貧相なものに見えてしまいます。これからの男性に求められるのは、マッチョな肉体でも、細すぎる中性的な肉体でもなく、ただ単にナチュラルに健康美溢れる肉体です。スマホで盛り写真を撮ろうとも、結局は、現実の自分が、みすぼらしいと、より惨めになるだけという経験を現代男女は経ており、アンチ盛り時代に突入しようとしています。

ジェームズ・ボンド・スタイル2 グレースーツ・スタイル
  • ダークグレイスーツ。フランネル(アンソニー・シンクレア)。シングル。2ボタン
  • ライト・ブルー・コットン。ターンブル&アッサー・ドレス・シャツ
  • ネイビーブルーのターンブル&アッサー・グレナディン・ネクタイ。ウィンザーノット
  • ブラック・カーフ・レザー・プレイン・トゥ・3アイレット・ダービー
  • オリバーブラウン・フェルト帽
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MI6御用達のテーラー、アンソニー・シンクレア。

コネリーのスーツの採寸をするアンソニー・シンクレア。

ビルドアップされたコネリーのボディラインに念入りに合わせています。

ショーン・コネリーは、ジェームズ・ボンドを演じるまで、ほとんどスーツを着たことがありませんでした。しかし、ボンドの設定は、本作のボンド自身のセリフにもある通り、サヴィル・ロウのスーツを愛用しているので、監督のテレンス・ヤング自身の御用達テーラーであるアンソニー・シンクレアにボンド・スーツを仕立ててもらいました。それは厳密に言うとサヴィル・ロウではなく隣接するコンジット・ストリートにありました。

ボンドスーツは、サヴィル・ロウのロンドン・カットではなく、コンジット・カットでした。コンジット・カットとは、50年代のパリやローマのスタイルを取り入れたコンチネンタルと呼ばれる様式に近いミニマルさを持っていました。シンクレアは、以後、全てのコネリー=ボンド・スーツを担当しました(1982年テーラーを引退します)。

シンクレアは、元々は1950年代に復員兵のための復員スーツの仕立て屋からキャリアをはじめています。そして、戦車部隊指揮官だったテレンス・ヤングの復員スーツも仕立てました。体格の良い男性のスーツを仕立てて来ただけあって、ボディビルダーだったショーン・コネリーの、肉体美を生かしたスーツを作るのはお手の物でした。コネリーの無骨な肉体をエレガントに見せるために、ナチュラルショルダー、ゆったりした胸のドレープ、控え目なウエストのシエイプといった、現在の基準で言うとひとつ半くらい大きい仕立てが採用されました。

そして、テレンス・ヤングは、スーツを着慣れていないコネリーに対して「一日中スーツを着て生活して、スーツに慣れてくれ。もちろん寝るときも」と要求しました。こうして、スーツを着て生まれてきたかのようなエレガントなジェームズ・ボンドは誕生したのでした。

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シャツは、ターンナップカフ(袖の部分は折り返しになっている)です。

座ったときに、スーツの仕立ての良さはよく分かります。

ジェームズ・ボンド・スタイル3 ダークネイビースーツ・スタイル
  • ネイビーブルーシングルブレザー。ノッチド・ラペル。2ボタン。ダーク・グレイ・フランネル・トラウザー
  • ライト・ブルーのターンブル&アッサー・ドレス・シャツ。ターンナップ・カフ
  • ダークネイビーブルーフレスコタイ
  • ブラックレザー・カップ・トゥ・バルモラル
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