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フレグランスの進化論【こんな販売員からは購入してはいけない!】

香りの美学
香りの美学 香水特集記事
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スメハラのすすめ

それはロデオ・ドライブの近くにある「イルフォルナイオ」でパスタのランチを食べているときのことでした。フランスでフレグランス関係の仕事に従事しているフランス人女性と、今日本で話題のスメハラについて話していました。

スメハラ=スメルハラスメントです。それは香りで周りを不愉快にさせることなのですが、フランス人の友人に言わせれば、「香りとは自分を伝える言葉」なのだから、そんなことを過敏に気にする必要はないと一刀両断でした。

スメハラという言葉に、恐怖心を覚え、香りという自分の言葉を放棄した人々のことを、彼女はゾンビと呼びました。

彼女にとって、今年の夏に、来日したときに見た風景はかなり不気味な風景でした。それは携帯扇風機片手に、タピオカ屋の前で並びながら、ひたすら自撮りに励む人々のことを指していました。

もはや自分の頭では何事も考えることは出来ず、ただただスマホをタップすることが習慣になっていて、流行しているものに迎合するだけのゾンビが今、日本中に溢れかえっていると彼女はいいます。そして、そんな状況をウォーキング・デッド症候群と彼女は名付けていました。

そういったゾンビたちには、にんにくを吹きかけるべきだとリガトーニを口に放り込みながら、熱弁を奮う彼女は、嗅覚さえも自発性を持たない彼らに今もっとも必要なものは、汚臭なのだと主張したのでした。

実際のところ、友人のこの発言に対し、私は全面的な共感を感じました。

それは人間の嗅覚は、トイレで嗅ぐあの汚物の香りがあるからこそ、至福の香りを嗅ぐ喜びに浸ることが出来るのであり、さらに言うと、心地よいだけの香りは得てして飽きやすいものなのです。

本当に人を魅了する香りには、必ずその奥深くに汚臭が存在するのです。

スメハラのすすめをさせてください。

「香りとは自分を伝える言葉」なのです。だからこそ、いくつかの自分のための香りを見つけ出しましょう。まずは、周りを気にしないで自分の心に正直になることが大切なのです(そして、ときには自分の屁の匂いを嗅いで「マジ、くっさー」と言うことはとても大切な嗅覚の洗濯なのです)。

そして、次に自分のための香り選びの手段として、自分のためのフレグランス・メンターを見つけましょう。

自分のための香水選びの8つの方法

1.まずはメンターを見つけるべし

何事においてもそうなのですが、自分探しの始まりの基本は、自分自身が憧れるメンターを見つけることです。特に、香りという分野において、重要なのは、香りの物語を伝えてくれる販売員に対して、人間として憧れを持てるかということです。

逆に言えば、香りを購入することで、一番してはいけないことは、ドライな気分で香りを購入することです。

香りとは、他者に対して「自分を伝える言葉」なのです。そして、それは自分自身の魅力を探す旅でもあるのです。

だからこそあなたは絶対に感動を与えてくれる販売員からのみ購入することにこだわるべきなのです。

2.無愛想なロボット販売員からは絶対に買わない

コスメカウンターに併設しているフレグランスカウンターにありがちな例をひとつ挙げさせていただきます。実に無愛想に、「何か気になる香りはございますか?」と尋ねてくるのですが、こちらの質問に対しては、ぶっきらぼうに答えるロボット販売員。香りについての知識が低い販売員ほど、「グダグダ質問せずにとっとと購入しろや」オーラを発散させ、ぞんざいな対応に終始するものです。

3.忙しい販売員からは絶対に買わない

これは、新宿伊勢丹や梅田阪急に特に当てはまることなのですが、販売員が優れているからというわけではなく、立地的に商品が売れるコスメカウンターなどでフレグランスを購入することは絶対に避けるべきです。香りを購入するにあたり、会話できない環境ほど、フレグランスを購入する場所として相応しくない場所はないのです。

4.調香師を知らない販売員からは購入するべからず

世界的に、フレグランスの購入に際して、調香師の存在を重要視する傾向が高まっています。

もはや自分の販売しているフレグランスの調香師を知らない販売員からは購入することを避けるべきです。なぜなら、調香師というのは、フレグランス販売員にとって初歩も初歩の話だからです。そんな初歩的なことを知らない人に、この香りは素晴らしいんです!と言われて、あなたは納得できますか?

5.香りについて話す物語が面白い販売員から購入すべし

販売員にとってもっとも重要な要素は、フレグランスに対する香料についての説明ではなく、それ以上にその香りの物語を語る能力なのです。たとえば、こういうことです。ゲランのシャリマーは、女性の禁断の扉を開ける香りであるやら、トム・フォードのウードウッドが、トムの5年越しのリベンジ・フレグランスだったやら、地中海の庭により、エルメスは、世界一高価なイチジク商人になったやら。香りの物語を面白可笑しく語ることはとても重要なのです。

つまりは、香りにとって何よりも悪なのは、臭い香りではなく、退屈な販売員なのです。

6.カンニングペーパーを見ている販売員からは絶対に買わない

カンニングペーパーを見るというのは、バインダーを取り出してお客様の前でそれを見て説明する販売員のことを言います。もしくは、香水瓶の底にカンニングペーパーが貼り付けてる場合があります。香りを販売するということで、最もしてはいけないことは、お客様の目の前で、社内資料を読み始める行為です。こういう販売員のフレグランスIQはゼロかマイナスなので、すみやかに撤退しましょう。

7.他ブランドのフレグランスに興味のない販売員からは買わない

フレグランスほど比較して購入することが重要なものはありません。それはスズランの香りなら・・・という比較なのですが、こういった比較に対して、堂々と他のブランドは知らないと言い切る販売員がおられます。それは、「私から買わないほうが良いですよ」と言っているも同然なのです。本当は、知らないことを恥じて、もしお客様の方がフレグランスIQが高い場合は、速やかにメモを取らないといけないのです。

8.エレガントな身嗜みの販売員から買うべし

最後にやはりフレグランス販売員に重要なのは、身嗜みのエレガンスです。良い販売員に共通しているのは、身嗜みが良いということです。そして、教養があるということです。

たとえばこういうことです。ルイ・ヴィトンのバッグを売るのに、たいした教養はいりませんが、ルイ・ヴィトンのフレグランスを販売するときには、相当な教養がいるということです。それは、バッグはそこに存在するのですが、香りは、そこには存在しないからなのです。

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香りは女の履歴書

私は誰かに頼まれてイヴ・サンローランの服を着ているわけではないの。

カトリーヌ・ドヌーヴ

宝石のかわりに、恋人がつけた大きなキスマークをつけて、マキシム(パリの最高級レストラン)に行ったわ!

ブリジット・バルドー

私は昔愛した香りとよりを戻すような女性を知らない。

フランソワーズ・サガン

つまりはこういうことなのだ!自分の香りを選ぶという行為は、女の魅力を知的に磨きあげる行為なのです。

だからこそ、香りの魔術師である調香師のこと、香料のこと、ボトルデザインの芸術性についてのこと、香りの歴史のことを知ることは重要なのです。

そして、これほど女磨きが出来る機会を、たかだか憧れの芸能人が使っていたからという単純な理由(大概は胡散臭い)で放棄することはとてももったいないことなのです。

香りとはなぜ自分を伝える言葉なのでしょうか?それは香りはあなたがどういう風にそれにたどり着いたかということを容易に想像させるものだからなのです。

だからこそ、香りは女の履歴書なのです。

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