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『女囚さそりシリーズ』1|梶芽衣子とさそりルック

梶芽衣子
梶芽衣子
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ラグジュアリーストリートならぬラグジュアリープリズン

吊るし首のロープとさそりの囚人ルック。

この独特のセンスの囚人ワンピもカッコいい。

H&Mなんかで「さそりワンピ」として部屋着で売り出したらかなり売れそうです。

なんて書いてたら本当に欲しくなってきました。

これが篠原とおる先生によるオリジナル囚人服。701番です。

ラグジュアリーストリート」という提案が、ファッションの一つの要素として定着した今、『羊たちの沈黙』『コン・エアー』などで見られるオレンジのつなぎや、ダイアン・ソーンやパム・グリアの一連の女囚シリーズで見られる女囚ファッションにインスパイアされたラグジュアリープリズンの提案が生まれないとも言い切れません。例えば、ハイヒールパンプスがあり、それは二つに繋がれるようにもなっており(あくまでもベースは飾り)、足枷のイメージにもなるといったイメージなどです。そういった点においては、カルティエのラブブレスこそが、ラグジュアリー・プリズンのはしりなのかもしれません。

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梶芽衣子。70年代を代表するファッション・アイコン。

カマキリにも似た和風美女の容姿。

70年代パンツルック。もはやタイムレス・スタイル。

ウエスタン・サファリ・ミックス。カリクロームシューターのようなサングラス。

アニマル柄のファーコートとパンタロン。

同じくファー・レザーコートとパンタロン。

「女囚701号/さそり」のために衣装を調える梶芽衣子と監督の伊藤俊也。

「北斗の拳」のケンシロウばりのセリフの少なさ(2作目においては「アタシを売ったね」と「死んでるよ」の2セリフのみ)。それは梶芽衣子自身のアイデアだったという。静の美学。そして、能面のような美貌。まさにアルティメット・ミニマルな存在美に、梶芽衣子演じるさそりは満ち溢れています。そして、彼女を表現した言葉として実に興味深い言葉が以下の言葉です。

梶芽衣子は百万人のふしあわせな人々の心が作り出した幻であり、だれもがしみじみと身の上話をしてみたくなる女なのである。

寺山修司

「だまされるのは女の罪なんだ」というセリフにも、「怨み節」に共通する<幸薄いオンナ>の滅びの美学が溢れています。セレブも美魔女もクソくらえ!女って、男を一度や二度怨んだ経験がないとまだまだでしょ?と目で語る女になりたい。そんなあなたにこそ相応しい「さそりファッション」を更に次のページで大解剖していきます。