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【ディオール】ジャドール ヴォワル ドゥ パルファン(フランソワ・ドゥマシー)

クリスチャン・ディオール
©DIORBEAUTY
クリスチャン・ディオール
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ジャドール ヴォワル ドゥ パルファン

原名:J`Adore Voile de Parfum
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2013年(限定販売)
対象性別:女性
価格:スプレー50ml/11,340円、100ml/16,740円

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天空を舞うジャドール

ヴェルサイユ宮殿の鏡の間にて、シャーリーズ・セロン。©DIORBEAUTY

1999年にディオールが、アン・ゴットリーブの指揮の下、カリス・ベッカーにより生み出した「ジャドール」は、ノストラダムスの大予言を覆しました。それは恐怖の大王ではなく、世紀末の世に、愛を生む〝愛の女神の降臨〟として、ディオールの世紀末救世主伝説と呼ばれるほどのセンセーショナルなデビューを飾りました。

そして時が経ち、メゾン創立60周年、ジョン・ガリアーノ就任10周年を記念して、2007年に作られた≪完全無欠の≫ジャドール「ジャドール アブソリュ」が、ディオールの初代専属調香師に就任したてのフランソワ・ドゥマシーにより調香されました。その名の〝アブソリュ〟の通り、チューベローズ、イランイラン、ダマスクローズ、サンバックジャスミンといった4つの花々のアブソリュートがふんだんに使用されている実に華やかな香りでした。

さらに2010年には、黄金の輝きを与えた「ジャドール ロー」が、オード・パルファムよりさらに濃厚なエッセンス・ドゥ・パルファムとして誕生しました。

その3年後の2013年に登場したのが、「ジャドール ヴォワル ドゥ パルファン」でした。その名も〝ジャドールのヴェール〟。香りのヴェールを身に纏うようなパウダリーなジャドール。このジャドールのディーバはアイリスです。

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自分自身が歩くフレグランスになる。

©DIORBEAUTY

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女性の中の〝大好き!〟を呼び覚ます香り「ジャドール」のアブソリュートが生む〝究極形態〟と、バニラが生む〝黄金の郷〟を越えて辿り着く新たなるジャドールの世界、それは〝天空の花園〟です。そのために、この香りには、贅沢なミストを生み出すように、特別なスプレーノズルが使われています。

はじまりから、ジャドールの中心に常に佇んでいた女神=ジャスミンがいないことに気づかされます。どうやら、ジャスミンは休息中であり、二種類のローズがジャドールの世界観=〝あなたの中に眠る大好き!を呼び覚ます〟役割を担うのです。

フレッシュなグリーンと華やかな花の息吹が、まるでディオールのリップをつけた貴婦人の甘い吐息のように広がってゆきます。そして、ジャスミンの寝息も感じることが出来ます(しかし、フルーツとシトラスの気配は全く感じられない)。

イリスバター=イリスコンクリートよりもさらに高価なイリス・アブソリュート(冷たくない、温かいアイリスの吐息)が、ローズとひとまとめになり、ゆったりとした時を刻む優雅さに包まれた、ほんわりとパウダリーかつクリーミーな魅惑のローズガーデンへと導いてくれます。

やがて、重なり合うように満ち広がるホワイト・ムスクにより、ローズガーデンは天空へと舞い上がり、あなたの心も、浮き上がるような、官能的な甘いパウダリーな余韻に満たされてゆくのです。

ツンとくる、またはムンムンする要素は全くなく、すべてが円やかに滑らかな夢のような美しさ。それはまるで、歩く芳香剤ではなく、あなたが歩けば、あなたの歩いた後に花が咲くような上質な香りです。

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香水データ

香水名:ジャドール ヴォワル ドゥ パルファン
原名:J`Adore Voile de Parfum
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2013年(限定販売)
対象性別:女性
価格:スプレー50ml/11,340円、100ml/16,740円


トップノート:ブルガリアンローズ、ターキッシュローズ
ミドルノート:トスカーナ産イリス・アブソリュート
ラストノート:ホワイトムスク