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【エルメネジルド ゼニア】エッセンツァ ディ ゼニア(ジャック・キャヴァリエ/アルベルト・モリヤス)

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©Ermenegildo Zegna
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エッセンツァ ディ ゼニア

原名:Essenza di Zegna
種類:オード・トワレ
ブランド:エルメネジルド・ゼニア
調香師:ジャック・キャヴァリエアルベルト・モリヤス
発表年:2003年(現在廃盤)
対象性別:男性
価格:情報なし

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ゼニアの幻の〝スーツウォーター〟

©Ermenegildo Zegna

世界でも最高峰のスーツを仕立ててくれる高級ファッション・ブランド、エルメネジルド・ゼニアが、イヴ・サンローラン・ボーテ社とライセンス契約を交わし、2003年に初めて発売したのが「エッセンツァ ディ ゼニア」でした。

ウッディ・アロマティックな香りは、ジャック・キャヴァリエアルベルト・モリヤスにより調香されました。ちなみに二人は2002年にM7を共同調香しました。

世界最高峰のゼニアのスーツの生地を、天然香料に置き換え、合成香料の糸によって紡ぎ出したのがこの香りです。

マートル(ギンバイカ)

徹頭徹尾、ゼニアのスーツの購買層をターゲットにした香りであり、高級スーツにマッチする爽やかな清潔感で包み込んでくれる香りです。

カラブリア産のベルガモットとシチリア産のマンダリンが、ゼニアスーツを着た男の背中に太陽の光を当てるように(レモンのような酸味が効いた)スパークリングフレッシュな芳香を放ちます。

この香りの舞台は明らかに地中海ではなく、ヨーロッパのビジネス街であることが分かります。高級スーツから仄かに香る〝地中海〟がこの香りのテーマなのです。

すぐに、シトラスは乾き、ユーカリ(葉)とオリーブの木の二面性を併せ持つマートルと独特な甘さを持つカルダモンが、フレッシュグリーン×スパイシーな香りで包み込んでくれます。

やがて、ソーピィーかつスモーキーさを秘めたベチバーを通して、ムスクとアンバーに結び付けられてゆき、壮大なシトラス・ウッディへと成長してゆきます。そして、パウダリームスクの余韻を肌に残してくれます。

マートルのエキゾチックなハーブの香りの特性がとても良く生かされており、高級スーツを着た男の洗練された物腰をサポートする役割を果たしてくれます。

現在廃盤のとこの香りは、アクア・ディ・パルマの「コロニア インテンサ」とよく比較される香りです。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「エッセンツァ ディ ゼニア」を「シトラスの茎」と呼び、「この香水は重苦しく暗い見通しの現在の男性用香水の中では、品質のオアシスだ。構成価格に制限があるため、残香までの過程でどんな効果が出たとしても、長く持続しないようだ。そのためいちばんよい香りを楽しむには、温かい肌ではなく布地に吹きかける。」

「まずは透明なシトラス・カルダモンアコードで始まり、澄んだ水には珍しいことだが、優雅に構成されたウッディ調の残香がかすかに現われる。この中には、熱いシャワーから立ち昇る湯気のような心地よいバスルームのノートが入っているが、かろうじてわかる程度だ。」

「濡れた髪、湿ったタオル、それとも動物っぽい匂いだろうか?モリヤスがミュグレーの「コローニュ」で使ったスチームアイロンノートになれるだろうか?何であれ、目立たなくて淡い、洗練されたこの構成には惹きつけられる。この類の特徴のないものよりはるかによい。」と4つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:エッセンツァ ディ ゼニア
原名:Essenza di Zegna
種類:オード・トワレ
ブランド:エルメネジルド・ゼニア
調香師:ジャック・キャヴァリエアルベルト・モリヤス
発表年:2003年(現在廃盤)
対象性別:男性
価格:情報なし


トップノート:ミント、ベルガモット、シチリアン・マンダリン
ミドルノート:マートル、カルダモン
ラストノート:ベチバー、アンバー、ホワイトムスク