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【メゾン フランシス クルジャン】ア ラ ローズ(フランシス・クルジャン)

メゾン・フランシス・クルジャン
©Maison Francis Kurkdjian
メゾン・フランシス・クルジャン
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ア ラ ローズ

原名:A La Rose
種類:オード・パルファム
ブランド:メゾン・フランシス・クルジャン
調香師:フランシス・クルジャン
発表年:2014年10月
対象性別:女性
価格:35ml/22,440円、70ml/36,300円
販売代理店ホームページ:DEPACO(大丸松坂屋コスメオンラインストア)

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世界のローズ・エッセンスの90%はブルガリア産

©Maison Francis Kurkdjian

フランシス・クルジャン ©Maison Francis Kurkdjian

香水は、それになれると正確な時計のように機能する。最初は速く、のちにおごそかに進む匂い物質の行進が、いまストーリーのどのあたりにいるかを教えてくれるのだ。仕事のあとでシュッとひとふきする。

最初に飛び立つトップノートが、時にはまだ、これからがいろいろと楽しみな夕刻だと告げる。次にくるハートノートは調香師の腕が本当にあらわれるところで、フレグランスたちは(私たちと同じように)できるかぎり独特で美しく知的であろうとする。そして最後に午前3時頃、香水が文字通り色濃く重い分子に煮詰まってくるときは、睡眠か、あるいはそのほかの楽しみが、いずれにしても私たちのもっとも基本的な本能が現れるときである。

『香りの愉しみ、匂いの秘密』 ルカ・トゥリン


まず最初に、ローズ・エッセンス生産の90%は、ブルガリアのカザンルック(バラの谷)で作られているということを再認識しておきましょう。

しかし、そのうちの約60~75%は、ゼラニウムエッセンスやクジラ油などを混ぜ量産された粗悪品なのです。そして、この粗悪品もまた「ブルガリア産ローズ」と呼ばれるのです。

しかし、この香りに使用されているローズは、そういった類の粗悪品ではありません。

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マリー・アントワネットのためのローズ

手に持つローズは、センティフォリア・ローズである。

18世紀の女流画家ルブランは、多くのマリー・アントワネット(1755-1793、フランス国王ルイ16世の王妃であり、1789年フランス革命によりギロチン台で刑死)の肖像画を描きました。

フランシス・クルジャンは、その中でも有名な一枚である『薔薇を持つマリー・アントワネット王妃(仏名:ア・ラ・ローズ)』(1783年)から、イマジネーションを膨らまし、メゾン・フランシス・クルジャンで、2014年に日本人女性のために日本限定販売のフレグランス「ア ラ ローズ」を作り上げました。

2004年にヴェルサイユ宮殿で開催された展示会にてクルジャンは、マリー・アントワネットの香りを忠実に再現することに成功しました。その経験をフルに生かし、このフレグランスは創作されたのでした。

マリー・アントワネットが特にローズを愛していたことは有名なのですが、それと同じくらいにチューベローズを愛していたことはあまり知られていません。そのほかに、オレンジフラワー、レモン、ヴァイオレット、ラベンダーの香りを好み、宮廷御用達の香水商であるジャン=ルイ・ファージョンに調香させていました。

クルジャンのこの香りのイメージは、「毅然とした美しさではなく、薔薇の花びらのビロードのような柔らかさと優しさ」でした。

どのシーンにおいても使用できる利便性の高さもあって、「アクア ユニヴェルサリス」のようにじわじわ売れていくというクルジャンの予想をいい意味で裏切り、最初から勢いよく売れていった日本市場での大成功が、この香りを世界市場の販売へと導いたのでした。

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モーツァルトと出会ったころのマリー・アントワネットの香り

ハープを弾くマリー・アントワネット、1776年作。

『薔薇を持つマリー・アントワネット王妃』を見たときに思い浮かべた情景を香りで作りたいと思いました。ベルベットのような感触の花で、確かに刺激的ではありません。逆に、優しさを感じさせるような、繊細さを感じさせるようなものにしたかったのです。

ローズオイルとグラースローズ・アブソリュートを使い、目立たないが持続力を与えるウッドを少し加え、最後に甘さを出すためにムスクを多用しました。

フランシス・クルジャン

〝ア ラ モード〟のような響きがお洒落な「ア ラ ローズ」は、マリー・アントワネット王妃のローズへのこだわりを大切に受け止めた香りと言ってよいでしょう。

フルーティかつスパイシーなブルガリア産ダマスクローズが、ライチと洋ナシに明るく祝福されながら現れます。それはどこからともなく流れる「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の第二楽章のようにのどかでほがらかです。

そして、王妃が愛したシチリア産レモンを中心に、カラブリア産ベルガモット、カリフォルニア産オレンジといったシトラスが溶け込み、すべてが元気よく弾けてゆきます。

さぁ、クルジャンのホワイトムスクが、華麗なるプチ・トリアノンへとあなたの心を、時代を超えて運んでくれることでしょう。すべてを円やかにする夢のようなムスクが広がってゆきます。

蜂蜜のように甘いグラース産センティフォリアローズ(1年に1度しか咲かない蒸留できないほど繊細なバラの花を、溶剤抽出しアブソリュートを得る)の旋律が、フレッシュなマグノリアとスイートピーと結びつきあいます。そこにパウダリーなヴァイオレットも絡み合い、よりはっきりと〝自由奔放なローズのエレガンス〟で包み込んでくれます。

さあ、あなたの好きなモーツァルトの調べに乗って「ア ラ ローズ」を自由に楽しみましょう。ちなみにモーツァルトとマリー・アントワネットは共に6歳の時、1762年10月13日に一度だけ会っています。

モーツァルトが、ウィーンのシェーンブルン宮殿に招かれ、女帝マリア・テレジア(マリアの母)のために御前演奏した際、磨かれた宮殿の床に滑って転んだモーツァルトをマリーが駆け寄り助け起こしたことがありました。

さあ、香りに戻りましょう。ムスクとシダーウッドに降り注ぐ甘いハニー。たとえそれがこの絵画の王妃の6年後の運命のように破滅を導かれようとも、その瞬間はとてつもなく美しいローズが柔らかく立ち上るのです。

70ml一瓶のために250本のセンティフォリアローズと150本のダマスクローズが使用されているこの香りの恐ろしいところは、それだけ贅沢なローズの天然香料を使用しながら、ローズガーデンとはまったく違う宮廷音楽を楽しむマリー・アントワネットの周りに侍らされたピンク、イエロー、ホワイトのローズの香りがするとこにあるのです。

そりゃ革命も起こってしまうだろうと考えるほどに、最初から最後まで、浮世離れした甘やかされたローズの調べに包まれる香りです。400本のローズは、夢見るようにあなたの温かい肌の上で安らかに眠るのです。

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香水データ

香水名:ア ラ ローズ
原名:A La Rose
種類:オード・パルファム
ブランド:メゾン・フランシス・クルジャン
調香師:フランシス・クルジャン
発表年:2014年
対象性別:女性
価格:35ml/22,440円、70ml/36,300円
販売代理店ホームページ:DEPACO(大丸松坂屋コスメオンラインストア)


トップ・ノート:カラブリアン・ベルガモット、シチリア産レモン、カリフォルニア産オレンジ
ミドル・ノート:グラース産センティフォリアローズ、ブルガリア産ダマスクローズ、ヴァイオレット、フラワーズ
ラスト・ノート:シダーウッド

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